怒りの塔子
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てくれた。あたしにとって一番の思い出だよ」
塔子の言葉を受けた円堂は塔子に微笑みながら話す。
「そっか。塔子にとってサッカーはお父さんとの絆なんだな!」
そんな円堂を見ながら塔子はふふっと笑った。
「ど、どうして笑うんだよ…!」
「いや…円堂って変わってるなって思ってさ。総理の娘って知ったら、みんな気軽に話してくれないのに」
「そうなのか?総理の娘っていうのも色々大変なんだなあ」
「ううん。あたしパパのことが大好きだから平気だよ!サッカーでパパを守れることがとっても嬉しいんだ!」
「そっか!じゃあ頑張らなきゃな!」
円堂がそう言い切ると塔子は思い出したように話す。
「そうだ円堂!あたしの友達になってよ。あたしの周りって同い年くらいの子があんまりいないんだ」
その言葉を聞いた円堂がさっきとは逆に笑った。
「何言ってるんだ。俺たちはもう友達だろ?一緒にサッカーをやった仲間さ!」
「円堂…」
それを聞いた塔子は鼻の下を擦りながら照れくさそうに手を差し出す。
「へへっ、それじゃ…。改めて宜しく!」
そんな二人の会話を微笑ましく見ていた俺が後ろを振り向くと同時に、ビジョンからノイズのような音が響いた。
俺の隣に歩いてきた円堂が呟く。
「うん?…シカ公園のビジョンに何か映っているぞ…、あーっ!」
「あ、あいつは!」
その映った映像と同時に俺の心臓が跳ね上がった。
「こ、こいつらがエイリア学園なのか…?」
俺の問いに円堂が応えるよりも早くビジョンに映った映像が話し始める。
『地球の民たちよ。我々は宇宙からやって来たエイリア学園なり。お前たち地球人に我らの大いなる力を示す為、この地の降り立った。サッカーという1つの秩序において逆らう意味がないことを示してみせよう』
「い、今のはレーゼ!くそっ、一体何処から話しているんだ!?」
「レーゼ…?」
俺からそんな言葉が溢れると同時に汗が額を駆ける。
(あれがエイリア学園…?俺は知っている…。あの声、あの目…。嘘だろ…?まさか…)
「パパを拐った宇宙人め!ちっ、ちくしょう…!パパを返せーっ!!」
プルルルル…プルルルル…
そんな時、スミスさんの電話に一本の電話が掛かって来た。
「なに!間違えないな!?」
電話を終えるとスミスさんは大声で塔子に話す。
「塔子さま!探知しました!先程の放送の発信源は奈良シカTVです!!」
「本当…!?わかった!スミス、車を出して。急いで奈良シカTVに乗り込むよ!」
塔子は一目散に駆け出して車に向かって行く。
「パパ待ってて…!今すぐ助けに行くよ!!」
心美は心配そうに呟く。
「塔子
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