怒りの塔子
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シカ公園で俺たちが捜索しながら、今までのことをまとめていた。
「取り敢えず今わかっていることは、エイリア学園が破壊した後には必ず黒いサッカーボールが残されているってことだな」
俺がそう話すと近くを歩いていたSPの加賀美さんが話に混ざって来た。
「よく調べているわね。でも、研究者があのボールを調べたのだけど、なんとあれはただの重たい鉄の塊らしいわ」
「鉄の塊なんですか!?」
俺も驚いて言葉が漏れる。
「ええ。あれを軽々と蹴っているんだからやっぱり宇宙人って怖いわよね…。エイリアについてもっと知りたければ、ビジョンの前にいるスミスに聞いてみたらどう?…まあ、教えてくれるかはわからないけどね」
「加賀美さんありがとうございます!スミスさんに聞いてみます!」
俺たちは加賀美さんの話を聞いた後、ビジョンのところに向かった。
「…スミスさん、俺たちにエイリアの手掛かりについて教えて貰えないですか!?」
円堂がスミスさんに会うや否や、すぐさま口を開いて話し掛ける。
「なに宇宙人の手掛かりだって?君達には関係ない。大人しくしていたまえ」
そしてすぐさま追い払われてしまった。
俺たちはビジョンの近くに集まり、話し合う。
「くそっ!黒いサッカーボール以外に手掛かりはなさそうだな…」
俺がそんな事を呟くと、隣で冗談交じりに心美が話す。
「宇宙人ならミステリーサークルの一つでもないのかなぁ」
そんな心美を見ながら俺は呆れながら笑う。
「それはUFOだろ。TVの見過ぎだ心美…」
俺たちが会話をしている中、また一人豪炎寺は黙っていた。
それに気付いた俺と円堂は豪炎寺に声を掛けに向かった。
「豪炎寺…?なんか暗い顔してるな」
「おーい、豪炎…」
俺が豪炎寺に声を掛けようとした時、聞き覚えのある声が響いた。
「円堂ー!」
「あっ、塔子!」
「宇宙人の手掛かりは何か見つかった?」
「いーや、さっぱりだ。塔子たちは?」
円堂の問いに塔子は少し顔を俯かせながら呟く。
「ううん、まだ何にも…」
「…そっか。うーん宇宙人の奴ら一体何処に行ったのかなぁ」
そう呟いた円堂に塔子は話し掛ける。
「ね、さっきはありがと」
「へ?」
何を感謝されたのか、わからない円堂は情けない言葉を漏らす。
「サッカーするのに女の子だとか子どもとか関係ないって言ってくれただろ?…あたし、嬉しかった!」
そこで一旦、言葉を止め一呼吸置いてまた話始める。
「パパ、サッカー大好きでさ。それであたしもサッカーを始めるようになったんだ。パパは忙しくって、いつも家には居なかったけど…。それでも休みの日には一緒にサッカーをし
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