第一部
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ご
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クローキング)機能をオフにする。
紫電が走り、体に纏った特殊なフィールドが解除されていく。
流石にその音と気配に気付いたのか、唐突に浮かび上がる私の姿に、奴等の心音が急速に跳ね上がったのを関知する。
件の大きな小鬼は、私の姿を認めると、がくがくと震えながら剣を構える。
更に何事かを小鬼達に叫んでいるようだが、当の小鬼達にいたっては微動だにしない。それどころか、地面に頭をつけてひれ伏している者もいる始末だ。
……この鬼の顔を模したヘルメットが原因か。
体格においても、160センチほどの猫背気味の大きな小鬼。かたや250センチ超えのシックスパックが素敵な蛮族。
私の面の造りを鑑みれば、『鬼』という枠組みならこちらが上位種と言えるだろう。
絶望に染まった大きな小鬼は、錆びた剣を投げ捨てて、洞窟内へと一目散に駆け出す。
ことは叶わず、一歩目を踏み出した直後に後頭部にプラズマキャスターを浴びて、うつ伏せに倒れ込んだ。
ははははは。どこへ行こうというのだね。
周りで囃し立てる小鬼達を無視して、頭部の弾け飛んだ最後の大きな小鬼の死体へと近付く。
上位個体といえども、たったの5匹で二桁に達する小鬼達を隷属していたとは思えない。私は洞窟内をスキャンして、内心舌打ちした。
大きな小鬼と思われるシルエットは残り4つ、更に大きな、恐らく大きな小鬼の上位個体と思われるモノが1つ、見覚えのあるシルエットで
微弱な心音が1つと、同じく見覚えのあるシルエットが複数。
そして、隠蔽されるように存在する小部屋のような場所には、小さな蠢くシルエットを無数に検知した。
……ちょっとこれは、面倒なことになったかもしれない。
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