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もしも、コナンの正体が新一だとばれてしまったら・・・
小学生の特権!? 蘭ちゃんとの嬉し恥ずかし、あれやこれや。 其の二(小五郎の葛藤)

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 毛利探偵事務所の上にある蘭たちの自宅の呼び鈴が鳴る。その音に蘭は慌てて時計を見た。

 「いっけない。もうこんな時間だ!」

 そう言って、朝食の後片付けで濡れてしまった手をエプロンで拭くと、エプロンを脱いで、一目散に玄関へと向かう。

 「じゃぁ、いってきまーす。」

 食卓に座る小五郎は新聞を開きながらも、目は鋭く居心地が悪そうに正座をし縮こまるコナンを見つめていた。

 昨日、ある事実を知ってしまったからだ。

 今にもこの不埒なエロがきに一本背負いを食らわせて、ここから放り出してやりたい気分だったが、見た目は小学一年生なため、あまり乱暴な事をすると、こちらが児童虐待で訴えられかねない。

 そんな葛藤を胸に、小五郎は娘の入れてくれたお茶をすすっていた。


 (やっべーな。こんなんじゃ身がもたねーよ。)

 チラリと小五郎を盗み見るコナン。新聞の陰から覗く刑事の眼差しに、コナンは震えた。昨日は、蘭に問い詰められて、結局一睡もできなかったのだ。だが、そんな眠気も吹っ飛ぶような小五郎の険しい視線にコナンはやがて耐えられなくなる。

 「あ……えっと、ぼ、僕もそろそろ学校行かなきゃ!!」

 ランドセルを掴むと一目散にその場を立ち去った。
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