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転生とらぶる
機動戦艦ナデシコ
1307話
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 そう告げ、ここに来るまでの通路でエリナに話した内容をそのまま繰り返す。

「……なるほど、それは確かに考える価値がありますな。特に純軍事的な意味で考えれば、木星蜥蜴をここで止めて下さるというのはありがたいですし、地球に存在しているチューリップを始めとする木星蜥蜴の兵器を破壊してくれるというのもありがたいです。ですが、どうしても地球とシャドウミラーの間には対立が生まれるのではないでしょうか。最初のうちは木星蜥蜴を防ぐという意味で認める……とまではいかないかもしれませんが、黙認くらいは取り付けられるでしょう。しかし、いずれ時間が経てば……」

 その先は言うまでもない事だった。
 欲に目が眩んだ軍人、政治家といった連中がシャドウミラーの技術を欲して火星に攻め込むという可能性は十分に有り得る。
 しかし……

「木星蜥蜴に苦戦している程度のこの世界の軍隊が、俺達シャドウミラーを相手にどうにか出来ると本気で思っているのか?」
「それは……」

 まぁ、ナデシコという艦をネルガルが作り出す事が出来た以上、この世界の地球連合軍も相応の力を持つ事にはなるだろう。
 実際、ナデシコの放つグラビティブラストの威力は決して弱いとは言えない。
 火星付近の戦いでは木星蜥蜴に対して効果が薄かったが、それは向こうがディストーションフィールドを装備していたからだ。
 地球でチューリップを内側から破壊した時の一撃は俺の印象にも強く残っているし。
 そんな地球連合だけに、将来的にはシャドウミラーの中でも最も数の多いメギロートやイルメヤを相手にした場合は十分に対抗出来るだろう。
 もっとも、それはあくまでもその無人機2種類だけであって、それ以外のシャドウとかになればバリアの類が普通に装備されているし、パイロットの量産型Wも普通の軍でならエースパイロットと言ってもいい程の実力を持っている。
 その辺を考えると、結局はジリ貧以外の何ものでもないんだけどな。

「ま、そういう訳だ。ただ、安心して欲しいのは、基本的にこっちから連合軍に対して敵対行為をするつもりはないって事だ。寧ろ、俺達としてはこの世界と貿易関係を結びたいとすら思ってるんだけどな」
「……貿易、ですか。その場合、ネルガルの立場は?」

 何かを確認するように尋ねてくるプロスペクター。
 ネルガルの社員として、この辺は絶対に聞いておく必要があるといったところか。

「勿論ネルガルは優遇させて貰うつもりだ。そもそも俺がネルガルと関わることになったのも何かの縁だし、この研究所を使わせて貰うという件もある。寧ろ、連合軍や連合政府よりもネルガルの方を重視するこ事になる筈だ。貿易という意味でも、会社としてのネルガルは魅力的だし」

 この研究所にあったチューリップもどきの件があっても、ナデ
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