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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
第百二九幕 「刹那を見切れ!」
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家族か、或いは本人にご確認を」

 隣のベル君の纏う気配が急激に沈んだ。どうにもベル君の隠している部分というのは国民の一部に知られているらしい。こんなに病弱でひ弱なベル君の『経歴』……かなりきな臭くなってきたかもしれない。
 ちなみに政府の細工内容はベルーナの家に関する情報や家族構成、帰国日時などの情報を敢えて間違った方向に誘導して国民の目を欺こうという作戦らしい。不特定多数の情報が行き交うネットでは特にこれが協力で、現在ネット界やマスコミの殆どがこれに踊らされているのだとか。やだ、この国の情報戦怖い……。
 こうして私たちはイタリア軍の所持するヘリコプター「ベル212」に乗ってポリニャーノ何某まで辿り着いたのである。

 ………何でそのヘリをチョイスしたんだろうか、イタリア軍は。体を張ったギャグか。あの人達なりの歓迎の意なのだろうか。軽軍事マニアの間でまことしやかに囁かれる「砂漠でパスタ伝説」は若干の事実誤認が混じっているそうだが、やっぱりこの国の軍はどこかズレてるのかもしれない。



「で、この辺にアラスくんたちがいる筈なんだけど……」

 異国情緒ある街並みをしばらく歩いて、待ち合わせ場所の喫茶店を発見。事前連絡によるとベルの3人の友達――アラス、アングロ、コーラの3人が迎えに来ている筈だ。電話越しにしか会ったことがないので若干ながらキンチョーするなぁ。

 アラス君は知的っぽいイケメンな好青年で、コーラ君はちょっと日やけ気味で呑気。そして3人目のアングロさんは………画面越しに見る限りでは「顔は」美人だった。もしかしたら学園の高レベルランカーより頭一つ飛び抜けたレベルかもしれないぐらいに。ただし――その、アレだ。

「ベル坊私の可愛いベル坊ああ大きな帽子を被って見栄を張っている所も可愛いしチョコチョコ歩いているのも可愛いぞうふふふふふ……だが駄目だな全然駄目だ特にエスコートしているジャパニーズの小娘が壊滅的に駄目だ。ベル坊に日焼け止めを塗っていまい。定期的に水分摂取を促し5分に一度10分休憩を入れて更にいつベル坊がこけても助けられるような配慮がなっていないつまり手を繋いでの移動など護衛として不適格だから今すぐその手をベル坊のちっちゃくて白い指から離しなさい。さもないと殺す」
「いや殺すなよ!!国境を越えて友達になったんじゃなかったっけぇ!?」
「駄目です、歪んだ庇護欲に脳を支配されて声が届いていません!!止めなければ暴走します!!」
「どー見たってもう"してる"だろッ!!」
「ベルリウムが足りない………独占しているのは貴様かぁぁぁぁぁッ!!」

 どたん!ばたん!ばきん!

「すごい……画面越しに会った時と殆ど展開が同じだ」
「っていうか、今店の備品壊して……」

 る、と言いかけたベルくんの横を
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