第五十話 小沢中尉!体操を観るなら女子!!その十五
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着地した時に仕込んだ、アイテムは何とスーツの足の裏にしっかりと装着されているのだ。だから誰にもわからないのだ。
そしてだ、仕込んでからだった。二人は全世界に豪語した。
「勝ったぜ、今度も」
「俺達の勝利だぜ」
「さあ、また勝利の美酒を味わうか」
「それが楽しみだな」
「ああ、またこいつ等やったな」
「やりやがったな」
皆二人の言葉を聞いてすぐにわかった。
「本当に最低だな」
「人間の屑ね」
「卑怯なことばかりしやがって」
「ゴミだな」
「人間生ゴミね」
「へっ、何とでもいえよ」
「もう俺達の勝利は決まってるからな」
完全に居直っている二人だった。
「これから精々罵声を言うんだな」
「もうそれが俺達の勝利を讃える歌だぜ」
「さあ、どんどん言えよ」
「今から喉を調整しておけよ」
「完全に開き直ってるな」
「本当にカスだな」
こうした軽蔑の言葉が今から出る、だが。
二人はもう勝ち誇るポーズの練習もしている、完全に勝ったと思っている。
「今日もやるか」
「ああ、正義は勝つ!な」
「毎回の定番だからな」
「やるって決まってるからな」
この作品の中ではだ。
「じゃあやるか」
「今回も決めるぜ」
「じゃあもうすぐな」
「俺達の勝利を祝おうぜ」
自分達の間でだ、こう言って勝ち誇るのだった。そして。
瞬が競技をしてだ、最後の着地の瞬間に。
彼女の下が急に暗闇になってだ、瞬はその中に落ちた。
だがすぐにその穴から出て来た、そして忍者の着地の様に両膝を折り右手をその脚と脚の間に置きその手でも身体を支えて着地してだ。
そのうえでだ、二人を見据えて言った。
「やってくれたわね」
「おお、やったぜ」
「落とし穴仕掛けてやったぜ」
二人はその瞬に勝ち誇ったまま答えた。
「こうした時に作動する様にな」
「ちゃんとセットしておいたんだよ」
「スイッチは奥歯に仕込んでいてな」
「スーツの足のところの裏にあったんだよ」
「だから誰にもばれないんだよ」
その装置の説明もする、」
「そうした装置なんだよ」
「それが上手にいけたな」
「相手は倒せないけれどな」
「こうしたことは出来るんだよ」
「落とし穴から出たらついつい体勢が崩れるよな」
「着地した時に」
瞬の様に勢いよく出てもだ。
「忍者みたいに出ただろ」
「格好よくても体操の着地の姿勢じゃないぜ」
「それで減点だ」
「それに対して俺達はずっと満点だろ」
「つまりそこだ!」
「ここで差が出るんだよ!」
満点と減点、その差がだ。
「百点は百点!」
「それは最高だぜ!」
「けれど九十九点はどうだ!」
「一点でも減点は減点だろ!」
「この分俺達は勝ったぜ!」
「見事にな」
その一点の差
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