第二十六話 アントワッペン始末
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破壊光線の不具合を新宮殿に帰った後に研究してみた。
人目につかない様に、無数有る地下室で研究を開始した。
まず一つ、破壊光線は一発撃つごとに10分ほど間隔を開ければ、不具合は起こらずに何度でも撃てる事。
もう一つ、破壊光線を連発したときに起こる、眼球の異変時にヒーリングを掛けてみると、どういう訳か治りが遅かった。
最後に、眼球の異変が起こった際にフランシーヌが眼球を舐めたらたちどころに治った……と、何ともコメント辛い件を研究するべく、とあるメイドに協力して貰う事になった。
ただの平民のメイドが、トリステインの王子に『眼球を舐めろ』と言われて抗えるはずもなく……
この日以来、メイドたちのマクシミリアンを見る目が変わった。
(アホみたいな設定をつけやがって……)
マクシミリアンは三馬鹿神に唾を吐きかけたくなった。
ともあれ、実験の成果もあった。
実際、眼球の異変が起こった状態で眼球を舐めて貰ったら、たちまちに異変が治った。
次に男に舐めて貰ったらどういう結果になるか、実験すべきだったが止めておいた。マクシミリアンにそっちの『ケ』は無いからである。
……
数日後、密偵頭のクーペがアントワッペンから帰ってきた。
「お帰り、クーペ。アントワッペンの復興は順調だったかい?」
執務室で青年姿のクーペを労った。
「ありがとうございます。商人という生き物は何かと強かなモノでした。我々が口に出さなくても、見る見るうちに復興が進んでましたよ」
クーペの様子だと復興は順調のようだ。
「アルデベルテを北部開発の労役に送ったと聞いたのですが」
「ああ、無罪放免とは行かなかったからな、3年の労役後に家臣団入りで手を打った」
クーペは、黒幕の大商人アルデベルテの弁舌の才を惜しんで家臣団にスカウトしたが、流石に無罪放免では示しがつかないという事で、マクシミリアンは労働力として3年間の労役を指示した。
「その事ですが、先の反乱に参加したヤクザ者の大半は労役刑に処されてますので、下手に顔を合わせたらアルデベルテは報復されるのではないでしょうか?」
「その心配はないよ、顔を合わせない為に別々にするようにと言ってある」
「それは、差し出がましい事をしました」
数年後、無事刑期を終えてアルデベルテは家臣団入りする事になる。
「うん……話は変わるけど、彼女は元気だったかい?」
マクシミリアンは話題をフランシーヌの件に変えた。
ド・フランドール伯爵家は改易され平民落ちしたフランシーヌは、その後、マダム・ド・ブランのド・ブラン夫人勧めで夫人の養女になった。
「ド・ブラン夫人の下で経営の勉強をしているそうですよ」
「そうか、幸せになってく
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