エクシードの村
[5/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
たのだろうか。
「二人とも、ごめんね?私そんなこと知らなくて・・・」
しょんぼりして肩を落とすウェンディ。実は先程、レオンがラウルを連れている理由を説明された。ウェンディは、彼のお母さんも村にいるものだと思っていたから、それを聞いて悪いことをしたと思ったようだ。
「全然いいよ!!ラウにはレオンとシェリアがいるから!!」
そう言ってシェリアに飛び付くラウル。胸に飛び込んできた彼をシェリアがぎゅっと抱き締めている。
「それに、もしかしたらお父さんには会えるかもしれないしね」
「うん!!それはあるよね〜!!」
シャルルとセシリーが落ち込んでいる天竜を励まそうとフォローする。だけど、それがまたしても地雷だったということを、その場にいる全員が知らなかった。
「??ラウのお父さんは病気で死んじゃったよ?」
「「「「「・・・」」」」」
思わず押し黙るラウル以外の面々。ヤバイ・・・もう何をいってもフォローできそうにないんだけど・・・
「今が幸せなら、それでいいもんな」
「うん!!そうそう!!」
唯一冷静さを保っていたレオンがシェリアの腕の中にいる猫の頭をポンポンと叩きながらそう言うと、彼は笑顔でそう答えた。
「強いな、こいつら」
「そうだね」
コソコソとレオンたちに聞こえないように会話をする俺とウェンディ。レオンはイップスに陥ってたこともあるのに、今ではそれを一切感じさせない。ラウルも辛い別れがあっただろうに、周りに元気を振り撒いてくれる明るい存在になっている。それを見て暗くなりかけていた俺たちは、なんとか持ちこたえることができた。
「あ!!道が!!」
「そろそろみたいね」
そんな話をしながら進んでいると、雑木林のようだった道が開けてくるのがわかる。その先を目を凝らして見てみると、小さな村のようなあることに気付く。
「へぇ。あれがエクシードの村か」
「本当に村って感じだね」
遠目から見ても人間たちが作ったそれと変わりがないほどの家が建ち並ぶ村。だが、大きさは人が入るには小さくて、セシリーたちくらいがちょうどいいといった感じのサイズになっている。
「知り合いとかいるの?」
「うん!!もちろん!!」
「覚えててくれるといいけどね」
七年も前のことだし、もしかしたら俺たちのことを覚えてない可能性もあるかもしれない。そんな不安を感じつつも、村の中へと足を踏み入れていく。すると、数人のエクシードたちが一瞬こちらを見てビクッと体を震わせた後、すぐに安堵したように息を漏らす。
「あなたたちはいつかの・・・」
「久しぶりだね!!」
そして、懐かしい顔を見た彼らは、こちらに駆け寄ってきてそんな言葉をかけてくれる。
「みんな、久しぶり」
「元気にして
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ