第二十五話 断罪の剣
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士がド・フランドール伯に抗議したが鼻で笑われた。
「ド・フランドール伯、諦めて降伏しなさい。あなた方が、ガリアへ送った使者は全員土の中ですよ」
「ミスタ! こいつの目は普通じゃない。早々に制圧すべきだ!」
二人の魔法衛士が割り込むように前に出た。
「はははっ!」
だが、ド・フランドール伯は一笑に付すと、壁に付いた出っ張りの様なものを押した。
すると、魔法衛士の真上の天井が崩れ落ちた。
「危ない! 崩れるぞ!」
魔法衛士が一人巻き込まれ、ド・フランドール伯はフランシーヌと供に奥へと消えた。
「通路が崩れ先に進めないし、この通路も危ない、こうなったら一度、戻りましょう」
巻き込まれた魔法衛士を助けると秘密通路の入り口へと戻った。
☆ ☆ ☆
そして、時間は現在に戻る。
クーペら密偵団と魔法衛士をと合流したマクシミリアンは、遁走するフネの説明を受けた。
「あのフネにド・フランドール伯とフランシーヌが乗っている訳ね」
「その事ですがド・フランドール伯は生かして捕らえたいのですが……」
「駄目だクーペ、そんな悠長な事やっていたら逃げられてしまう。もうフネは、城壁を超え街の外に出ているんだ」
ド・フランドール伯らを乗せたフネは西へ進路を取り、海へと到達していた。
これでは陸からの追跡は難しいし、雲で月明かりのない深夜の為、見失う可能性も高い。
「……やむを得ないですか、逃げられたら元も子もないでしょうし、ね」
クーペは少し考えると、自身の企みを泣く泣く捨てた。
「……クーペ、後で何を企んでいたか聞かせてくれ」
「……殿下には、汚れ仕事は相応しくないのです。考え直しては頂けませんでしょうか?」
「クーペ、これからの将来、場合によっては謀略の一つも出来ないと生き残れない……と、そう思っている、クーペには僕の謀略の師となって貰いたいんだがね」
「ご冗談を殿下、先ほど言いましたが殿下には汚れ仕事は相応しくない」
「……はぁ、ともかく時間がない。後からついて来てくれ」
埒が明かないと、マクシミリアンは会話を打ち切り、後の指示を出すとフライで城壁まで飛んだ。
風切りながら、城壁まで飛んでいると眼下に破壊された市街地が見えた。
(復興するのに、いくらくらいの金がかかるやら……こんなふざけた反乱さっさと終わらせよう)
その後、城壁へとたどり着いたものの、フネは遥かかなたに行ってしまい追跡には竜騎兵の力が必要だった。
(このまま逃がしてしまったら、後々まで禍根を残すだろう。フラン
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