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おぢばにおかえり
第二十七話 デートじゃないのにその四
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「意外だったかしら」
「ずっと女の子だけ花だって思っていましたから」
「男の子から見たらそうだけれど女の子から見たらまた違うのよ」
 つまり人によって見方が違うということです。
「こういうことはね」
「そうですね。やっぱり」
「男の子は男の子で。女の子は女の子で」
「男女平等じゃないんですか?」
「同じよ」
 というか天理教は女の人の方が強いです。それもかなり。教祖が女性の方ですし教会は女の人がいないと動かないですから。まずは奥さんなんです。
「けれど。やるお仕事はそれぞれ別なのよ」
「そういうことですか」
「こう言えばわかってくれるかしら」
「何となくですけれど」
「日様が女の人で月様が男の人なのよ」
 これは日本だけだって言われました。日本の神話では太陽の神様が女の人の天照大神で月の神様が月読命で。他の国は逆だそうです。
「だからお仕事もね」
「変わってくるんですか」
「例えば女の人がお料理やお裁縫するわね」
「はい」
 このことはわかってくれているみたいです。そっと顔を見てみたら。
「それで男の人は肉体労働でね」
「だから僕が荷物持ちなんですね」
「そういうわけじゃないけれどね」
「けれど肉体労働は男の人ですよね」
「それでも最初は私がやるつもりだったの」
 今回はそうです。一人だったら当然そうなります。自分で何でもしないとお話になりません。
「阿波野君が出て来たからそれでなのよ」
「じゃあ感謝して下さいね」
「感謝はするけれどそれを自分から言わないの」
 ここは注意しました。
「こうまんよ、それは」
「こうまんっていいますと?」
「ほこりよ。心につもる悪いものよ」
「ほこりなんですか」
「八つあるうちの一つでね。自惚れとか自慢とかそういうものよ」
 説明しますけれどどうも阿波野君と一緒にいると。天理教の言葉がよく出て来ると思います。自分でもそれを自覚しだしてきました。
「注意してね。よくないから」
「わかりました。そうですか、こうまんですか」
「阿波野君の場合は調子に乗ってるってことだけれどね」
「僕いつもこんなんですよ」
「なお悪いわよ」
 早速こんな調子です。
「すぐになおしなさい、いいわね」
「まあまあ」
「まあまあじゃなくてね」
「ほら、着きましたよ」
「えっ!?」
「ここですよね、詰所」
 気付いたらってやつでした。本当にいいタイミングでの到着です。阿波野君に色々と話しているうちにもう詰所の門のところに来ていました。
「確か」
「そうよ。何とまあ」
「驚いてます?」
「いえ、早いから」
 私が驚いているのはこのことです。
「もう着くなんて」
「僕もあっという間って感じでしたね」
 阿波野君も私と同じみたいです。
「お話してたら
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