第22話 代償
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真っ直ぐ、真っ直ぐ天へと伸びていた。
******
レベルアッパーを使用した意識不明者は、赤子のエネルギー体が能力を使い暴れ回るほどに病院のベッドの上でもんどり打って苦しんでいた。
急いで医者や看護師が応急としてベッドに縛り付けていくが、一人では抑えつけることが出来ない。
原因を究明しようとするが、何故意識不明になっているのかメカニズムが解明出来ていないので焼け石に水だ。
だが、その中で佐天だけは暴れることも、苦しみもがくことも無く渾々と眠り続けている。
佐天の中で乾いた涙を流し続けている黒髪の女性の人形。
オネガイ
サソリヲタスケテアゲテ
悲痛な声を上げて、佐天へと縋りついた。
奇妙な黒髪の女性人形の?せ細った腕を力強く握る
サソリ!
サソリが今ピンチなんだわ
弱くて良い
あの時に上がった能力
サソリを助けてあげて!
真っ暗な空間から外に向かって光の線を放った。
******
傀儡が壊されたことの感情に浸ることも許されずに多数の光線を出して、御坂達へ連鎖的に爆発させている。
御坂は、電撃を放出し光線を迎撃していく。
後ろには目が見えていないサソリがいる
なんとかしないと
一本の迫る光る線の爆発に間一髪で躱しながら御坂は打開策を組み立てていた。
サソリをこの場から離さないと
サソリも印を結び、砂の壁を展開し爆発から身を守る。
だが、防戦一方。
このままでは、御坂とサソリのチャクラが切れるのは時間の問題。
少しで良い......
隙を......
嵐のように絶え間無く襲い掛かる光線の中に不気味に黒いゴムのような触手を伸ばしてサソリの盾になっている御坂へと向かう。
「!?」
しかし、黒い触手は御坂に触れる前に垂直に曲がり出し、視界0のサソリに方向を転換した。
やっぱり、この化け物
サソリを狙っているんだわ!
「くっ!」
放出し続けているチャクラの感知で来るのが分かったが、脚に力が入らずにその場で膝をついた。
「うあああああー!!」
御坂が黒いゴム状の触手に向けて砂鉄で出来たムチをしならせて切断させるが、再生し、爆発の光を立ち昇らせる。
次の瞬間、サソリの目が更に真っ赤に染まり、キィィィンという耳鳴りが鳴り響いた。
すると、サソリの指先から急激に温度が下がりだし黒い触手は氷に閉ざされると爆発せずに横たわった。
「!?」
サソリは自分の中で脈動する力を感じ取った。
「これは氷遁か!?」
失われたはずの血継限界である『氷遁』がサソリの手から発動した。
サソリのネットワークに唯一に取り込んだ人物「佐天涙子」が目覚めた能力をレベルアッパーを介してサソリに伝えてきた。
爆発する
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