機動戦艦ナデシコ
1305話
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エルフ達は何を思ってか、俺を崇拝している。
それにホワイトスターの観光資源的な存在になってくれてもいるし、精霊魔法という特技を持っている者も多い。更には精霊の卵という実働班の下部組織として傭兵団を結成もした。
そこまでシャドウミラーに――正確には大部分が俺なんだろうが――尽くしてくれているのを見れば、迎え入れても良かったと思う。
他にもネギま世界の元3-A組の大学卒業に合わせて勧誘はしているが、それだって特別な能力を持っているからこそだ。
そこに全く何も特別な能力を持っていない奴がシャドウミラーに所属したと聞けば、他の世界から不満も出るだろう。
また、現状でそれなりに上手く回っているシャドウミラーに潤滑油ではなく異物を入れれば妙な軋みを産みかねない。
その辺を考えると、どうしても火星の生き残りを迎え入れる事は出来なかった。
ただ……だからと言ってここで目の前にいる奴等を見捨てれば、このナデシコ世界で俺達の評判が悪くなるのも事実。
だとすれば、何らかの手段を考える必要はある訳だ。
こいつ等を見捨てず、シャドウミラーに迎え入れるような事もしない手段を。
一応腹案はある。
ただ、SEED世界やギアス世界のようにどこか一ヶ所の勢力に味方をして世界を支配、あるいはそれに準じた地位に就けるというのは、このナデシコ世界では難しい。
そもそも、それが出来たのは俺に原作知識があった為だ。
Fate世界に召喚された影響で原作知識の殆どがなくなってしまった現状では、どこの国が優良なのか全く分からない。
それ以前に、基本的にこのナデシコ世界は連合政府が大きな力を持っている。
どこかの小国とかに力を貸すにしても、そこがどんな国かは分からないしな。
かと言って、ネルガルなんかの企業に協力しても世界を支配下に置けるとは思えない。
「取りあえず、俺はお前達をそのまま見捨てるつもりはない。一応考えている事はあるが、もう暫く待ってくれ。悪いようにはしないつもりだ」
「……本当か?」
「ああ」
『ネルガル研究所が見えてきました。それぞれ下船の準備をお願いします』
タイミング良く、ブリッジからメグミの通信が周囲に響くのだった。
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