機動戦艦ナデシコ
1305話
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動性を落とすようなコンテナをくっつけておく必要もなくなった為だ。
避難民の荷物とかを入れたりする為に残して置いてもいいんじゃないかって意見もあったんだが、ぶっちゃけあのコンテナのおかげでナデシコの運動性はかなり下がっていたからな。
純粋に重量だけを考えればそれ程でもないんだけど、やっぱり外装部分にコンテナを……それもミロンガ改が入るような大きさの物があればナデシコを動かす上でかなり邪魔だったらしい。
正確にはサツキミドリ2号から火星にやって来るまでの間は邪魔じゃなかったけど、火星に降りて空気抵抗を受けるようになってからかなり厄介になったらしい。
操舵士のハルカが不満そうに言っていた。
いやまぁ、当然ナデシコだって空気抵抗とかそういうのを出来るだけ少なくなるように考えて設計してるんだろうから、そこにコンテナがあれば邪魔になるのは分からないでもない。
ナデシコの設計をしたというイネスも色々と思うところはあったみたいだし。
ともあれ、もう必要がなくなったコンテナはユートピアコロニーの跡地へと捨ててきた訳だ。
空間倉庫に収納してもよかったけど、別に使い道があった訳でもないしな。
そんな風に考えながらナデシコの通路を歩き、やがて展望室へと到着する。
そこにはユートピアコロニーの地下に潜んでいた火星の生き残りが何人か固まっている。
ここだけにいるって訳じゃなくて、食堂にいたりもするんだが、やっぱり火星の地下で暮らしていただけあってどこか居心地が悪いんだろう。
そんな火星の生き残りを眺めつつ、その近くを通ろうとすると……
「待ってくれ!」
不意にそんな風に呼び止められる。
ここにいるのが火星の生き残りである以上、誰に呼び止められたのかというのは考えるまでもない。
俺の視線の先にいたのは、当然のように火星の生き残りの面々だった。
人数的には5人。
全員が男で、年齢も20代から40代くらいまでと幅広い。
一瞬喧嘩を売る為に呼び止めたのか? とも思ったが、こっちへ向けてくる視線を考えるとそういう訳でもないのだろう。
縋る……というのはちょっと言い過ぎだが、それに近い色がある。
何かを俺に頼みたい。それも、相当な厄介事を。そんな風に思わせる男の様子を見れば、何となく頼みたい内容は理解出来た。
話の出所はイネスか? いや、そう簡単にペラペラと人の重要な情報を喋るようには思えない。だとすれば……ああ、護衛として一緒にいた2人の男か。
話していないのでどんな性格かは分からないが、それでもヤマダとテンカワに銃を突きつけていたのを考えれば、結構強引な性格をしているように思える。
これはあくまでも予想でしかないが。
「何だ? 一応これでも忙しい身なんだ。用事があるなら、出来るだけ早く済
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