機動戦艦ナデシコ
1305話
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渡る。
「何の事だ? 俺はただ、正直な思いを口にしただけだぞ?」
「……で、でも、きちんとむぐぅっ!」
何かを言おうとした艦長の口を慌ててジュンが塞ぐ。
「だ、駄目だよユリカ。ここで彼に妙な突っ込みを入れたら、きっと知っちゃいけない事を知ってしまう事になるから。だから、お願い。ここは黙ってて」
必死になって口を押さえるジュンに、艦長もやがて頷きを返す。
別にそこまで必死になる事はないと思うんだが。そもそもネルガルにしろナデシコにしろ、母体となっているのは日本の企業だ。
そして日本といえば神仏混合どころか、イスラム教やキリスト教なんかの行事も平然と受け入れる、宗教的な……良く言えば大らかさを持っている。
クリスマス、初詣、葬式、結婚式、ハロウィン、バレンタインデーもその一種か? お菓子会社の陰謀だけど。
……こうして考えるとイスラム教の行事とかはないな。俺が知らないだけかもしれないが。
ともあれ宗教に関しては大らかな日本人だけに、そこまで神とかを気にする必要はないと思う。それに……
「そこまで気にする必要はないと思うけどな。俺が殺したのは神は神でも邪神と言った方がいい存在だし」
ボソリ、と俺の声がブリッジの中に響き渡った。
「言った! 今、神様を殺したって言っちゃったよ!」
騒がしくなっているブリッジにいるのは色々と面倒臭い事になると判断し、そのまま影のゲートで……と思ったけど、出来るだけ使わないように言われていたのを思い出し、そのまま扉の方へと向かう。
そしてブリッジの扉が開き、そこから外へと出て扉が閉まる瞬間……
「鬼神リョウメンスクナノカミは中々に美味だったな」
その言葉と同時に扉が閉まり……
『か、神様食べちゃってますよ、アクセルさん!』
そんな風にブリッジの中が混乱に満ちているのをそのままに、通路を歩く。
まぁ、食ったと言っても正確にはスライムで吸収したってのが正確なんだから、味なんか分かる訳ないんだけどな。
それでも能力的に美味かったってのは事実だ。リョウメンスクナノカミのおかげで俺は鬼神化なんてスキルを入手したんだし。……結果的にそれは混沌精霊に結びついたんだけど。
ともあれ、ブリッジの方は暫く騒がしいだろうから暫く戻らない方がいいだろう。
火星を移動している以上、いつ木星蜥蜴の襲撃があるか分からないという事でエステバリス隊の5人は格納庫で待機してるんだが、俺の場合は影のゲートがあるからどこにいても同じだ。
ちなみにナデシコでミロンガ改を運用する為に用意されたコンテナだったが、今現在は既に存在していない。
何しろ、ミロンガ改が俺の空間倉庫の中にあり、別にナデシコから出撃しなくてもよくなった以上、わざわざナデシコの運
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