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魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第26話 「好敵手は災いの元?」
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、と言いたげに。

「まあ今口にした言葉も思ったことではあるんでしょうが……実際に私も似たような想いを抱いていますし。私達の近くには昔からレヴィやディアーチェが居ましたから」
「ディアーチェは準備があるから無理だろうが、レヴィは呼べばすぐにでも来そうだけどな。呼びたいなら呼べばいいんじゃないか?」
「それは……やめておきましょう。今後、私達は自分の道を見つけて歩んでいきます。常に一緒に居ることはできなくなるでしょう。それに一緒に居ることが多い私達ですが交流している相手には差が存在しています。時として各々の時間を過ごすのも大切ですよ」

 確かにシュテルの言うことは最もだ。ただ……俺から言わせれば、彼女の方がもう少し素直になるべきだと思う。
 お茶目な部分はありはするが、そこを除けばいつも冷静沈着で大人じみた対応ばかりしてる。人が恋しいだとか寂しいと思っていても自分のキャラじゃないとか思って素直に甘えられない。小さい頃からそういう節はあったけど、年々それが顕著になっているよな……。
 学年で言えばシュテルは俺と同じ中学2年生だ。けれど彼女は留学生であり、また飛び級をしている。精神年齢は優れた頭脳の持ち主なので実年齢よりも高いわけだが、だからといって子供らしく振舞うのがダメだと言うのはおかしい。
 ただそういうことをシュテルに対して思うのは小さい頃から付き合いのある俺だけであり、また甘やかしてあげれるのも俺だけなのかもしれない。調子に乗られるのも困るが、どことなく寂しそうにしている彼女に何もしないのも年上としてどうなのだろうか。
 そんなことを考えている内に俺の手は自然とシュテルの方へと伸び、彼女の頭を軽めに何度か叩いて撫で始めていた。

「――なっ……何をやっているのですか!?」
「いや、寂しそうだから慰めてやろうかと思って」
「だ、だからといって急にしないでください。別に寂しいなどと思っていませんから!」

 顔を赤くして慌てふためくシュテルの姿は普段の彼女からかけ離れているだけあって面白くもある。今の姿が、性格が大分違うが近しい見た目をしている高町とダブって見えることもありさらに面白い。
 俺は別にからかっているつもりはないが、うちの叔母やはやて達が人のことをからかうのはこういう気持ちを抱くからだろうか。多少なりとも彼女達への理解が深まるが、まあ俺は頻繁にすることはあるまい。ただでさえ、今でも俺のことを意地悪だの冷たいだの言ってくる子はいるのだから。

「あいにくお前との付き合いは長いからな」
「ぅ……ディアーチェに知られたら気軽に異性に触るものではないと怒られますよ」
「普通ならそうだがお前が寂しそうにしてたのなら話は別だろ。というか、嫌なら振り払うなりすればいい。俺としては……ま
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