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101番目の舶ィ語
第十一話。デート・ア・ミズエ 中編
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犬の散歩をする人、川沿いで野球に興じる子供達。
とても長閑で和やかで、平穏な風景。
つい、朝方まで戦いに身を投じていたのが嘘のようだ。

「いい雰囲気の途中ですが、そろそろ暇つぶしに相談事とやらを聞いてあげてもいいですよ」

「……なんで偉そうなんだよ。まあ、頑張る気力が湧いたからいいけどさ」

「私が本気をだせば、メンタルケアすらも出来るのです。キリカさんにお任せしてるのは、私が面倒くさいからですよ」

そんなところでキリカに対抗するなよな。
なんて思いつつ、せっかく相談に乗ってくれるというのだ、正直に話そうと思う。

「何、大したことじゃないんだが……俺は」

「やっぱり戦いたくない、とかぬかしたら、そろそろちょん切る予定です」

「いや、戦う覚悟はあるんだ。俺は彼女達を俺の物語にする。それは間違いない」

「おや。今朝よりもハッキリ言うんですね?」

「ああ。あいつらが苦しんでる姿を見てしまったからな。あいつらもきっと、俺が苦しむのが嫌だから頑張る ってるんだろうし。そんな彼女達がこれ以上苦しむ姿は見たくない」

俺が死ぬから死なせないように頑張る。
そんな苦しみを彼女達だけにさせたままで、自分だけ平穏に暮らす?
そんなこと……出来るはずないだろうが!

「どんな理由があろうが、あいつらが泣くのは許せないんだ。……大事な妹だからな」

そして、それは俺の傲慢でもある。
一文字の居場所を俺は意図せずとはいえ、奪っている。
俺が今受けている、感じているこの苦しみや悩みは本来なら一文字が受けるはずのもの。
理亜が助けたい、死なせたくない兄は俺ではなく、一文字疾風なんだから。
俺は理亜と一文字が本来語り合う時に、その機会を奪ってしまったのだから。
だから……これは俺の我儘だ。

「まあ、解らなくもありません。私にも双子の妹がいるので」

「ああ、そういや、前に言ってたな」

『優都は……妹は、私が守る』。

一之江に襲われた時。あの時、確かにそう言っていた。
それにしても、一之江の妹かあ。どんな妹なんだろうな?
双子って事は外見は似てるのだろうけど、まさか中身まで似てるとかはないよな?
一之江のようなドS少女が二人もいるとか……それはそれでホラーな都市伝説になりそうだ。
いや、反対にすごく優しいいい子っていう可能性も……一之江の外見で優しくて健気でいい子。
……俺の知り合いでいうと……白雪のような感じで。

…………

………………


…………あれ? それはそれで心配になってきたぞ。

大丈夫か、月隠市?

などと隣町の心配していると。

「貴方には会わせませんよ。ハーレムの一員にされたらたまりませんから」

「ハーレムってお前なあ…
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