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101番目の舶ィ語
第十話。デート・ア・ミズエ 前編
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を物色した後、隣接するカフェでコーヒーを飲むことにしたのだが……何でこうなる?

「いかがですか?」

さっきの店員に連れて行かれた一之江が戻ってきたので振り返ると。
コーヒーを飲んでいた俺は「ぷはぁーっ」と噴き出してしまった。
というのもそれは______


よ、幼稚園児の、制服……!
それを着こなす。
ミズエちゃん5歳?が目の前に立っていたからだ!

「な、なんだよそれー」

紙ナプキンで口周りを拭きながら、俺はイスごと後ずさる。
黄色い園児帽を被り、水色スモックを着て大人しく立っている一之江は、ご丁寧に胸に「さくらぐみ ミズエ」という名札を付けている。
い、いや、それより何より……おみ足が、凄い事になってるぞ。
丈だけ園児服なのか、驚愕のミニっぷりだ?股下1pを切ってる……絶対領域(スカートの中)が見えてるし。
な、なんてもん着てんだよ??
いかん、ヒスる??
動揺した俺の横で店員さんが。

「お客様大変お似合いですよー!」

大変お似合いですよ……じゃねーよ!
地雷だよ、誤爆だよ。
放送事故だよ。
世に出しちゃいけないもんだよ!

「……とりあえず、モンジ殺す」

「何故??」

「殺す」

「すまん!」

殺されるのは勘弁だ。
っていうか、お前もホイホイ着るなよ、そんなもん。

「……まさか買うのか、それ」

「……」

「……」

「……」

「……え、マジで??」

この間って……まさか??

「冗談ですよ」

ダ、ダヨナー。
本当に買う気ならドン引きもんだ。

「小さい頃着れなかったので、着てみたかっただけです」

ああ、一之江の家は金持ちだからな。
きっと海外暮らしとか、家庭教師が付いたりとかで、幼稚園に行ってなかったんだな。

「本命はコチラです」

一之江が指パッチンすると。
執事服の男が現れ、一之江に服を渡す。
……どこにいたんだ?
突然現れる黒服の男とか、なんか都市伝説っぽいな。
服を渡された一之江は試着室の中に入っていき。
シャラッ、とカーテンが開かれた向こうから、白いミュールの足が出てきた。
スタスタ、と店内を歩いてきた一之江に……。
店員、シャトン・カフェの客、俺、皆が視線を釘付けにした。
薄化粧され、梳い直した髪、白を基調としたノースリーブのワンピースを着た一之江は______

(き、キレイ……だな)

素直に、そう思ってしまう。
そもそも一之江の私服姿を見ること自体が新鮮なんだが。
それを差し引いても、やはり一之江は美少女だ。
元々人形のような端正な顔立ちに、清楚な服の組み合わせはよく似合う。

「どうです? 似合いますか?」

微笑んだ一之江の顔は
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