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剣士さんとドラクエ[
86話 小屋
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 えっと。小屋があるね。ここに住んでいらっしゃるってことかな、ご隠居さんは。まだ森の奥に行けそうな感じだけど、ここより向こうにまだ人が住んでるとは思えないし……。

「トウカ、軽く片付けたら入るから!」
「おー」

 まぁ考えれないほど魔物が来てるから考えなんて後なんだけどね!建物の周りにこんだけ魔物が沸いてるのにこの家、よく無事だなぁ……家の中に街とかみたいに魔物避けはしてるんだろうけど……私なら海辺の教会みたいに家の周りに柵をつけるね。これじゃあメダル王……メダル王女の城みたいにセキュリティに疑いがあるみたいだ。

 あ、元王宮魔術師ってことで撃退できるぐらい強いから要らないってことなのかも。ならそりゃこんなのだよ。納得納得!

「そーら吹っ飛べ!」

 大剣片手に横斬り一閃!よしよし蹴散らしたね!では、ノックしてゴー?

「……じゃあ行くよ」

 まだかなまだかなって待ってたら結構私も攻撃されて足とかから血がだらだら出てたんだけど、物凄い勢いでベホマが飛んできて治してもらった。すごい連携。そして血濡れの服はどうかと思ったから適当な上着を羽織っておく。

 ご隠居さん……つまりお年寄りにショッキングな光景を見せるのはちょっとどうかと思って。

「……ん?」

 ノック三回、それから家の中にお邪魔したけど、「人の」気配は感じられないんだけど。気配自体はあるけど……人のじゃないね。邪悪じゃないから魔物がいても特に気にすることはないんだけど。うんうん、スライスし慣れたスライムも邪悪な気配を感じなかったらそこそこ可愛いね。

「……ご留守かな?」
「そうみたいだね」
「そこのスライムくんに話を聞いたら分かるかな……?」
「トウカ、今すごく怯えられてるからここは別の人の方が」
「えっ。怯えられてる?なんで?」
「隠してるけど魔物には魔物の血の匂いが分かるんじゃない?」
「……なるほどね」

 ちょっとがっかり。でも言われてみれば確かに後ずさりされてるように思うからそうなんだろうな。怖がらせてもいい結果なんて生まないし、話してくれないかもしれないもんね。だから代表してエルトが話をしてるけど、スライムくん……ほかのみんなは見るのに私を頑として見ないんだけど……。

「どうやらこの先に泉があるみたいでそこにいるって」
「……エルトが話しても怯えられているぞ?脅してなかったか?」
「やだなぁククール。トウカじゃあるまいし」
「あははは、エルトォ……面白い冗談だねぇ」
「ごめん。……なんか天邪鬼みたいで反対のことを言うから本当のことを言って欲しかったから『お願い』しただけだよ」

 ククールはやれやれと首を振って、どっちもどっちだなと零してた。結果的にはそうなっちゃったってのがね。ククールの方が良
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