第八話 自衛隊と各国の状況
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しての批判に便乗している光景に、本位はため息を吐く。
(こっちの気も知らないで……)
首相になってから、様々な対応に追われて胃が痛い思いをする本位であった。
ーーー。
世界の警察を自他共に認めるアメリカ合衆国も、門から得る利益を多くとる為に、現大統領ディレルを含めて議論が交わされていた。その内容については、地球世界と同等の武力と文明を誇るアカツキ帝国に対する対応も含まれていた。
「特地に存在するインペリアル・アカツキ。特地に進出する際には、彼らと協調する事こそ重要だ」
「無論です大統領。情報によれば、文化的、民族共に日本の類似点が多く存在します。そのため、価値観も我々と同じ事が証明しています。彼らは我々の存在をしれば、特地の利益に対して協力してくれるでしょう」
補佐官であるクロリアンは、ディレル大統領にそう答える。アカツキ帝国は、地球世界と類似点が多い世界の出身で、10年前に特地に転移した国家。この十年で特地に存在する一つの大陸を事実上支配しており、新たな友好国に対するインフラ整備も進めており、そして日本が開いた特地の大陸に対しても、現在も介入をしており、これらの対処にアカツキ帝国は積極的であった。
アカツキ帝国が事実上支配したアビス大陸と、新たに日本と共に介入しているファルマート大陸による新たな市場拡大に対して、アメリカ経済界は多くの利益を望めるとして、早く特地に介入したいと色めき立っていた。
そしてディレルは、コーヒーを一口飲み、話を再開する。
「そうだ。現実が見えない昔のジャパンの馬鹿な政府と違い、現代の日本は外交が上手いとは言えないが、実に合理的だ。ジャパンとアカツキと協力すれば、どれだけの莫大な利益を得られると経済に疎い連中でも気づく。なのに連中は……」
はあ〜とため息を吐くディレルに、補佐官のクロリアンも「お察しします」と同情的な視線をする。
「帝国国家を打倒して、正義を実行しよう!!」
「帝国に支配されている異世界の国々にアメリカが助けよう!!」
「王族と貴族達の圧政に苦しむ異世界国家に、アメリカは助けるべきだ!!」
このように、アカツキ帝国の存在を知ると、主に中国系と韓国系を中心としたデモ隊が結成された。その規模は今や万となって、アメリカ経済界や政治界にも影響が出る程に膨らんでいた。
「中東情勢で手一杯な状況で、更に門のほうに軍を送れ!無理に決まっているだろうが!!誰がこのデモ騒動を起こした!」
「初めは学生達による小規模なデモでしたが、裏で中国の情報局が援助を行い、ここまでの規模に膨れ上がったそうです。」
「ファッキンチャイナめ!!」
思わず叫びながら怒り散らすディレル大統領。日頃から国際条約を無視してやりたい放題の中国と、
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