56話 航海2
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の鍛冶師に打たせた大剣をプレゼントして、トウカが軽々と振り回しているのを見てニコニコしている姿しか浮かばない……!いろいろ、違うよ!
「……アスカンタで補充した食べ物で何とかするんでしょ、知ってる」
「未練たらたら新しいおおうつぼに狙いを定めないで!」
「倒すだけさ」
うん、ゼシカ頑張って。ククールは諦めちゃったみたいだし、ヤンガスは……止めてくれないだろうなあ……。さすがのトウカでも陛下や姫様の分までふざけないと思うから、そこはいいとしても……いくら毒じゃなくても嫌なものは嫌だっていう感覚、分かってくれたらいいのに。
「そういえばどこに向かっているんだ?」
「近くから攻めるべきかと思うからメダル王の城に行くつもりだよ」
「それは島だろ、その次は?」
「……それなんだけどね……」
聖水を甲板に叩きつけたトウカが僕に向かって手招きした。
ひょいっと甲板に飛び降りれば、ゼシカとククールに溜息を吐かれた。……僕が何をしたっていうのさ。いちいち歩いていたら時間が勿体無いじゃないか。え、そうじゃないって?なんで?
「サッヴェラとかゴルドとかは……あんな聖職者がいっぱいいる所に邪悪の塊のドルマゲスがホイホイ行くとは思いたくないんだよね……」
「……マイエラとは規模が違うからな」
「まあ、そんな感じ。で……それよりも人がいっぱいいるところって言ったら……ベルガラックとか、サザンビークとかがある大陸のほうじゃないかなって……」
「……、たしかにあの大陸は人口も多いよね」
トロデーンとサザンビークとアスカンタは三大王国だ。メダル王のところにも行くんなら、王国は制覇するってことだよね。
「なにより、情報がない!だからメダル王のところで情報が得られなかったら適当に彷徨うことになるね……世界は広いっていうのに……」
「祈るしか、ないか」
分かっているのはドルマゲスが海を歩いて行ったことぐらいだよね……情報屋さんが西側に変な奴が行った、とか言っていた気もするな……?
「情報屋さんが西側に不審者が……とか言ってなかった?」
「ああ、それがあった。どっちにせよ、それベルガラック・サザンビークの大陸だよ……」
「そう……」
雲をつかむような曖昧な感じだなあ……ドルマゲスがはっきりいたって分かるのは……うーーん。今まで名前が分かっている分では三人の人物を殺し、関所でトロデーンの兵士を殺したドルマゲスだ。これからも殺人を犯しかねないよね。だからといって、人が殺されるのを待つって訳にはいかないんだけど。
「今度こそ、先回りしてやる……」
「ええ、仇討ちをしなくちゃ……」
僕達は決意新たに、進みだす。脳裏に浮かんだ茨に閉ざされた城を、早く開放して取り戻したい。
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