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剣士さんとドラクエ[
45話 情報
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 姫様と馬車を無事に取り戻した。ゲルダさんは最初、「考えるといっただけだ」と取り付く島もない状態だったけど……ヤンガスが土下座までしてくれて、それに驚いたゲルダさんが返してくれたんだ。頭を下げさせてしまって、本当に申し訳ないな……。

 後でトウカに聞いたのだけど、結構早い段階で姫様は開放されていたらしいから、ゲルダさんは最初から返してくれるつもりだったのかもしれない。あの男の人もそう言っていたし……案外、優しい人なのかもしれないな。

「そろそろ情報屋の旦那が帰っている頃だと思うでがすよ」
「……あ、そっか。じゃあパルミドに行く?」
「それしかないだろ。……いきなりなんだ、トウカ」
「なんでもないよ?」

 嘘つけトウカ。パルミドに行くって聞いた瞬間に怪しくにやっと笑ったじゃないか。ゼシカ、ずざざっと下がったよ?……紳士的に対応すればいいってもんでもないでしょ……誰がパフォーマーみたいにお辞儀して詫びろって言ったよ。なんで同じ気障でもトウカならゼシカは怒らないのかな!

「……ルーラ」

 気まずくなったように目を逸らしたククールがぼそっと呟くように呪文を展開する。茶番は風に吹き飛ばされ、パルミドの前についた時には臨戦態勢のトウカが剣を抜き放っていた。ヤンガス、それは憧れていいものじゃないよ、ただの戦闘狂だよ。ほら、近くにいた魔物を楽しそうに倒してる。あ、帰ってきた。

「わしたちは町の外で待っておるからな」
「承知いたしました。では聖水を」
「……前も思ったんだが、聖水って三つもいっぺんに使うもんか?」
「陛下や姫にもしもがあったらどうしてくれるんだ!」
「……へいへい」

 僕も一つでいいと思うんだけど、このトウカの忠誠心は崇拝を越えた狂信だから言っても無駄なんだよ……重ねがけしても別に効果が上がるわけじゃないのはトウカも承知の上なんだから。気持ちの上の問題なんだろうね。普段は無駄遣いをしないタイプのトウカも陛下と姫の話になれば豹変するから。

・・・・

 前と同じく、ヤンガスの案内で情報屋の所へ向かう。その途中でこそこそと歩くある男を発見した。あいつは……酔いどれキントか。まだ顔に痣をつけているが……ま、あんな奴、どうでもいいか。

 と、思っていたのは俺だけらしい。俺が発見した時にはもう既に他の奴らは見つけていて、先頭を行くヤンガスは拳をぽきぽきと鳴らし、エルトは満面の笑みになり、ゼシカは鼻歌交じりにメラ……じゃねえな、メラミを展開し始め……トウカはキントに駆け寄っていた。

 物凄く偏った見方をすれば、彼を見つけた初々しい彼女みたいな軽いステップ。そのまま、キントを建物の壁に追い詰め、片手をついて、逃げれないようにしていた。あれって、俺みたいな男が可愛い子猫ちゃんにする行
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