8部分:第八章
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第八章
「何だあの怪しい老人は!」
「魔王か!」
フランス近衛兵達が博士を見てまた叫ぶ。
「悪魔を操っているぞ!」
「では魔術師か!」
「そういえば博士って黒魔術も使えるんだったっけ」
小田切君は博士とヒデヨシの対峙を見ながらふと呟いたのだった。
「そうした魔術も」
「それでも黒魔術なんだね」
タロはそこに突っ込みを入れた。
「白魔術じゃなくて」
「まああの博士が白魔術なんて使うわけないしな」
ライゾウもこのことは非常によくわかっていた。
「黒に決まってるさ、魔術を使うんならさ」
「けれどどうなるんだろう」
小田切君は顔を見上げて対峙する二人の異常能力者達を見てまた呟いた。
「この対決って一体」
「さあ。まあとばっちりで周りがえらいことになりそうだけれど」
「しかもフランス軍の人達逃げようとしないし」
「あの怪しい猿のような男も撃て!」
「あれも悪魔に決まっている!」
「誰が猿だがや誰が!」
しかしヒデヨシはそれを聞いてまた怒るのだった。今度はフランス軍に対して。
「ええい、天誅だぎゃ!」
「うわあああああああーーーーーーーーーっ!」
何と持っている刀を抜いてそれを一閃させると雷が落ちた。それによりフランス軍の将兵達も貴族達も撃ったのだった。皆それにより黒焦げになってしまった。
「うう、何だこの雷は」
「あの男、やはり人間ではないのか」
「わしはただの人間ではない」
黒焦げになりながらもそれでも生きている将兵達も貴族達も呻きながら言うのだった。
「超時空天下人ヒデヨシじゃぞ」
「ふむ。落雷の術か」
博士はヒデヨシのその落雷を見て言うのだった。
「相変わらず見事な術じゃのう」
「こんなものは術でも何でもない」
落雷を放ったヒデヨシは平然としたものであった。
「この程度。小指を動かした程度じゃ」
「左様か」
「貴様を倒すのには小指では不足なのはわかっておる」
ヒデヨシの声が強いものになった。
「行くぞ、よいな」
「来るがいい」
博士もまた受けて立つ。こうして今戦いがはじまろうとしていた。
カイザージョーがいきなり両手を前に出す。それと共に博士が叫ぶ。
「行けっ、カイザージョー!」
この言葉と共にカイザージョーの両手の指から雷が放たれる。それでヒデヨシを倒そうとする。
「その雷で太閤を倒すのじゃ!」
「やはり悪魔だ!」
「雷を出したぞ!」
それを見たフランス軍人達がまた叫ぶ。
「あの銀色の巨人、何という悪魔なのだ」
「そしてあの白衣に黒マントの老人は」
当然博士も見ているのだった。
「やはり魔王か」
「だが。あの猿面の男」
彼等はまだ懲りてはいなかった。黒焦げになったままであっても。
「魔王と対峙するとは」
「
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