42話 箱
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
それからは色々と酷かった。片っ端から僕達はトラップにかかったり行き詰まったり。魔物を倒せているって意味なら順調だけど……主にククールの魔力を犠牲に成り立ってるけどね。その原因のトウカは魔物の攻撃をやろうと思えば全部、ひらりひらりと躱すことは出来る。けど……ここ、狭いのに魔物が多すぎるんじゃないかな。
ククールが疲れきったのをとうとう見かねて避けに集中してくれたけど、攻撃もしなくちゃいけないからか、何時もほどじゃない。狭いから避ける場所もないし、得意の跳躍で逃れることも出来ない。だから、妙なことに体力はあっても耐久力はないトウカはベホイミでキラキラ光っている。余計目立ってそのせいで狙われてるんじゃないかって思うほど。
にしても、順番までは覚えていたくもなかったから忘れたけど……重い剣士像を動かしてスイッチを押したり、はたまた行き止まりだったり、そこで人食い箱に腕を食われかけたり、部屋に詰まっているんじゃないのと思わせるほどの魔物に襲われたり、ミイラに奇襲されたり……洒落にならないね。
しかも行く先々に頭蓋骨とか人骨の破片が落ちてるし。無念に終わった先人の悲しい末路だよね……。ああはなりたくないよね。見る度顔が引き攣るし、実際そうなりそうなほどの大量の魔物に襲われてるからあながち他人事でもないし……。
「これはなんだろう?剣士像が二体?」
「行き止まり?でも分かれ道は全部見たよね?」
「あからさまな石碑の文字ぐらい見てやれよ……」
「あ、本当だ。あんなのあったんだ、気付かなかったよ」
……口に出さなかっただけで存在ぐらい分かってたんだけどな……。最近注意散漫じゃない?
「……へえ、上を見ろって」
「意訳しすぎだけどまぁそういう事よね……」
「あ、あんなところに穴があるでがすよ!」
ヤンガスの指差す先を見れば、確かに天井の一部分だけが不自然に四角く切り取られるように穴があって、その先へ行けそうな感じだった。いくらトウカがジャンプが得意だからといっても届きそうにはなくて……って、何ぴょんぴょん跳ねてるのさ。全然届いてないよ……?
「くっ!かくなる上は防具を外して飛ぶか……!」
「少しばかり魔物が出なくなったぐらいで早まるなっ!辞めてくれ!」
「お、おう、ごめんククール」
「分かればいいんだ、分かれば……」
うん、ククールの苦労とストレスがそろそろ大変なんだね。顕著だね。
にしても……どうやって行くのかな?今までの流れならどこかに仕掛けがあって、それを何とかすれば行けたよね?剣士像の洞窟っていうぐらいだから二つの像が鍵なのかな?
「これを動かすのかな?分かり易い溝まであるしっ?!」
「……ホイミ」
「あーー、なるほどなるほど。穴にクロスさせるのか……」
「……ちっと
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ