機動戦艦ナデシコ
1304話
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ルだよ。別に何かゲームをやってる訳じゃないだろ」
「男と女の関係は、ある種ゲームと言ってもいいかもしれないわよ? まぁ、とにかく。エリナがどんな気持ちでいるのかは、アクセルがしっかりと考えなさい。人に聞くんじゃなくてね。でなきゃ真剣に考えている向こうに失礼でしょ?」
「……言ってる意味がよく分からないが、取りあえず分かった」
「そ。ま、それ以外の事なら私に聞いてもいいわよ? アクセルの為なら、いつでも時間を空けるから。ただ……ま、今はそんな時間もない事だし、ブリッジに行きましょうか」
そう告げ、ハルカは俺の方へと手を伸ばしてくる。
引っ張って立ち上がらせろって事なんだろうな。
別にその程度は特に問題が……いや、どうせだ。このままからかわれっぱなしなのもちょっと面白くないし。少し仕返しをさせて貰おう。
ハルカの手を掴み、そのまま念動力を使ってハルカと俺の靴をハルカに見えないようにこっちへと運んでくる。
そうしてハルカが俺に引っ張られて立ち上がった瞬間……俺とハルカを囲むようにして影のゲートを展開し、身体が影へと沈んでいく。
「ちょっ、アクセル!? これ、一体何がどうしたの!?」
さすがにハルカも、影に飲み込まれるという経験はした事がなかったのか、慌てた口調で告げてくる。
……いや、影に飲み込まれる経験をした事がある奴がいたりしたら、それはそれで色々と驚きだけど。
ただ、今のハルカから上がっている声は悲鳴というよりは歓声とでも呼ぶべき声だ。
怖さ半分、興味半分的な感じで。
その辺を考えると、やっぱりハルカって肝が据わってるんだよな。
まぁ、俺がハルカに対して何か酷い真似をする筈がないという確信を持っているというのも大きいんだろう。……多分。
俺に抱きつきながら騒いでいるハルカと共に完全に影へと沈み、次に姿を現した時には、俺とハルカの姿はナデシコのブリッジにあった。
「ア、アクセルさん!? それにハルカさんも! どこから出て来てるんですか!?」
俺達が転移してきた様子を見ていたのだろう。艦長が驚愕の声と共にそう尋ねてくる。
周囲にいる他の面子……俺がシャドウミラーという存在を露わにした時にいた面子も驚きの表情を浮かべていた。
火星側の代表なのだろう。イネスの姿もある。
イネスの護衛として一緒にいた2人はいなかったが。
「少し急いでって話だったから、影のゲートを使って転移してきたんだよ。影のゲートでの移動は木星蜥蜴が襲ってきた時にも見てるだろ?」
「……その、ですね。ちょっと言いにくいんですけど、このナデシコに乗ってる人は魔法とかそういうのにはあまり慣れてないので、緊急時以外は普通に入って来て貰えると助かるんですけど……」
艦長の言葉に、近くで話を聞いてい
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