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ソードアート・オンライン 〜story of Liebe~
第5話
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てきて二人を包み始めた。





 さっきよりも大きな鐘の音が鳴り響き、その音に俺とクラインは驚いた。

「うおっ!」

「!?ここは……始まりの街か」

 どうやら始まりの街に強制的にテレポートされたらしい。おそらく俺らだけでなくこのゲームに参加しているプレイヤー全てだ。

 それにしてもどうして何の宣告もなしにテレポートさせたんだ?運営は何を考えているんだ?

 周りのプレイヤー達はざわつき始め、不満を言い続けている。すると、空が全て赤く染められ『warning』という文字に覆われた。その文字の隙間から液体が流れ始め、人の形を作り始める。その現象に全プレイヤーは茫然と眺め続ける。
 一万人の上で作られたフードを被り、顔も中身もないく左右に白い手袋をつけた人らしき物がしゃべり始めた。

『プレイヤー諸君、ようこそ私の世界へ。私の名前は茅場晶彦、この世界をコントロールすることができる人物だ』

 茅場晶彦?????その名前を聞いた瞬間、驚きを隠せなかった。SAOの開発ディレクターであり、ナーヴギアの基本設計を考えた人物その人だ。茅場晶彦は俺の憧れの人物だったため知らないはずがなかった。だが、何故その茅場晶彦がこんなことを!?

『プレイヤー諸君のメインメニューからログインボタンが消えているはずだ。しかし、これは不具合ではない。このゲーム本来の仕様だ。繰り返す、これは不具合ではない』

 この言葉を聞いて必死に回転させ考えてた思考が急停止した。この男は何を言っているんだ……?

『諸君にはこのSAOをクリアしてもらう。それまでは自発的にはログアウトすることはできない。もし、外部の人間による停止、解除でも脱出は不可能だ。行われれば?????』

 少しだけ間が生じる。その間はあまりにも重くて、短いはずなのに長く感じられた。

『ナーヴギアによって君たちの脳は破壊し、永遠の活動停止をしてもらう』

 つまり??―??死。
 最初は信じられなかったが、間ができるにつれて周りのプレイヤーの顔色が変わっていく。

 ナーヴギアには予備電力として大容量の内蔵型バッテリーが備わっている。その電力があれば人の脳を焼くことぐらいは造作もないだろう。

『これはHPバーがゼロになっても同じことが行われる。充分に気を付けてクリアに励んでほしい。なお、君達の体はメディアからの情報により多くの介護施設、病院に知らせられ、厳重な保護を受けているはずだ』

 向こうの体に気にせず、体力に気を付けながらクリアしてほしいということか。まるでこちらで生きろと言われているようだ。

『このゲームから脱出できる方法はただ一つ、このゲーム最上層の百層に到達し最終ボスを倒すこと。そうすれば開放することを約束する』


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