第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
クウガ 〜出発〜
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く。
クウガのその強靭な右足に莫大なエネルギーが集まっていき、蒔風のほうにも同じエネルギーが集まっていった。
ボッボッボボボボボボボボボ!!
二人の周囲をそれそれ炎が円形に地面に現れ、さらに稲妻がほとばしる。
周囲の雪が除け、蒸発し、雷がそれを晴らしていく。
充填されるエネルギー。
しかもクウガのそのエネルギーと同質のエネルギーが蒔風の脚部にも集まっていく。
そして、二人が敵を真っ直ぐに見据え
跳躍し、「奴」に向かって蹴りを放つ。
「俺たち二人分の!!!」
「この一撃を食らええ!!」
「くそおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
「「ダぁりゃああああああああ!!!」」
ゴッ、バアアアアァァァァァァァァ・・・・・
すさまじい爆発が起き、それを背にクウガと蒔風は大地に着地する。
その爆発の中では、「奴」の体から排出されたダグバのベルトが、粉々に砕け、灰になり、消えていった。
一撃が終わる。
クウガはマイティフォームに戻り、蒔風は翼を消した。
「終わっ・・・・た??」
「ぐ、まだ・・・・だ」
「「!!!」」
「終われる、かぁ!!」
すでにユラユラと消え始めている「奴」が、魔導八天を何本かまとめ手にし、蒔風にすさまじい勢いで駆け出してくる。
「天馬!!!」
蒔風はそう叫び、自身の背中に斜めにかけてある十五天帝の一振り「天馬」を抜き、それに応じる。
そして
二人の姿が
刹那の瞬間すれ違い
ギャリィィィィィィ・・・・・・・ン
五メートルの間をあけて止まる。
蒔風は両手を突き出し膝を曲げて低い位置に
「奴」はその剣を両手で振り落とし、体重を前に傾けたままの状態で
大体こういうシーンでは、どちらが勝ったのかわからないものだ。
だが、五代には、どちらが勝ったかは一目瞭然であった。
蒔風の手には先ほど握られていた「天馬」がない。
しかし、「奴」の手にはしっかりと「鬼人」が握られている。
そして
蒔風の「天馬」が、「奴」の胸に突き刺さっていた。
「ぐ、あ・あ・あ・あ・あ!!!」
ボッッッ!!シュウウウウウウ
そうして
それ以上の言葉を残すことなく、山風の音にかき消されるように「奴」が一瞬ではじけ飛んで、きえた。
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