暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
クウガ 〜出発〜
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しかし


「ごっ、くえん!」

ボッ、シュシュシュシュシュシュゥ!

蒔風が叫び構えをとると、その手に炎が集まり消えていった。


「素晴らしい力だなこれは・・・・・む、獄炎で炎をまとめたか。ま、焼き殺せはしなかったが、気分はいいな」

「っち、おらぁ!」


ガギィ!


蒔風が青龍刀を振るい、「奴」は武器を構えず、素手でそれを受け止める。


「!?」

「今のオレにはこんな事もできんだ。あともうひとつ。この肩のトゲ、常に高エネルギーのプラズマを放出していてな、さっきの炎もそれによるものなんだが・・・・」

「なっ、しまっ」

「蒔風さん!離れて!」

「近づくだけで切り裂かれるそうだ」





ドパッ!





そう「奴」が言い終えると、蒔風の全身が切り刻まれ、いたるところから血が噴き出した。

「ぎ、ギァァァァァァァァッ」

「蒔風さん!オオオオオオオオオオオオ!」

「がっ、来るな!五代!」

「無駄、だぁ!」

ボグァッ!!!!!

「ゲッブァァァァァ!」


ドガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!


「奴」が蒔風を救おうと走るクウガを一瞬でなぎ払う。
ダメージにうずくまり、地面を転がるクウガ。

その光景に、「奴」がどんどん高揚していく。

「いいぞお!!最高だ!!おれはこの世界を喰える!!!」

「それは・・・・させない」


「奴」につかまれてぶらついていた蒔風が、絞り出すように声を出す。


「なに?」

「絶対に、させない!!!」



そして自分を掴む腕を握りしめ、燃えているかのような眼光を真っ直ぐに叩きつけた。
だが「奴」はそんなことは意に介さず、うっとおしいものを捨てる感覚で蒔風を投げ捨て、クウガ―――五代に視線を向けて話しかける。


「五代雄介。貴様、みんなの笑顔を守りたいんだよな。だったらオレに任せろ。オレが世界を再構築すれば、本当に誰も悲しまなくて済むんだぞ??」

「それは違う!!!」

「なにがちがうと?」

「みんなが笑顔になるのはいいことだ。それは本当だ。お前が目指すものは素晴らしいのかもしれない」

「ならば・・「でも!!!」・・・」



「でも!それだとその為に、いまこの世界だからこそある笑顔が消えてしまう。この世界だからこそ生まれる笑顔が!!だから、残念だけど認められない。今この世界にある笑顔を消していい理由にはならないから。そうさせるわけには、いかない!!」

「そのとおりだ・・・」

「!! 大丈夫ですか!蒔風さん!!」

地面に腕をつけ、それでもよろよろと蒔風が立ち上がる。

「あ
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