35話 月世界
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ぎ落として相手を煽る声……あぁ、思い出した。思い出したよ。うっかり昔、たまたま居合わせちゃった、トウカがいけ好かないと思っていた貴族をそれとなく貶していたときのあれ、だ。もちろん、あのときほどではないんだけどさ……パヴァン王、かなし扱いに困られている。明らかな実力者をイラつかせたくはないのに、既に機嫌が最悪で困られている。
まぁ、でも。僕は止めはしない。止めようとも……あんまり思わないかな。最初に言ったように僕には飛び火しないと思うんだけど、かかわり合いにあいたくないから。
さっさと部屋から逃げ出すと、ククールから非難のこもった視線が飛んできた。ごめん、君も助けないから。そのいたたまれなさは僕、十分味わったから。逃げたいなら自分でタイミング掴んで逃げてよ。
大人げないトウカをもう一度横目で見て、部屋を出た瞬間僕は大きなため息を吐いた。
……大きなお世話かもしれないけど、そんなので大丈夫なの?僕は庶民だけど、君は貴族じゃなかったっけ?そんなので当主になっても大丈夫なの?トロデーンにいた時の君もそんなことがあったけど、今よりもずっと理性的だったじゃないか。
最近自由に戦えるようになって……もしかして、堪えが効かなくなったとか?やめてよね……心臓に悪い。
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