33話 伝説
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「何でこっち見た」
魔力が高い所と言えば、何故か髪の毛が脱色し始めるトウカを思い出した。じっと見てもトウカに別に何ら変わりなかったんだけども。
「ボクの家も言いようによっては魔力に溢れる所だったけど、何もならなかったことを知ってるでしょ?」
「……まぁ、そうだけど。また頭痛かったりしない?」
「しないよ」
若干憮然と言い返されたけど、ここ最近のトウカを見てたら誰だってそうなると思うんだけど……。ダメージルーキーに離脱されたらパーティが危ないし、勿論トウカが心配ってのもあるし。
「何も感じないし、体調は万全だけど」
「何かあったら言ってね?」
「勿論」
うん、無造作に、またさいころみたいなモンスターを拳で撲殺してるぐらいだから平気なんだろうけどな……。あ、今度は容赦なく蹴ってる。あ、今度は両手で鋭いかまいたちだ……。え、ちょっと待って。トウカは魔法が使えないんだから、それって、かまいたち(物理)って事だよね?…………それはすごい。どういうことなの。トウカ人間やめたの?えっ?
「……何をやっても不可能知らずだなぁ、トウカって」
「片手で槍を振り回しながらよそ見しつつ盾持った手で魔物を撲殺しながら戦えるアンタが言えたもんじゃないわよ」
「……そうかな」
ゼシカに指摘されたことは、確かに僕がやってることだけど……。トウカと比べれば大した事ない小さな事だし、ヤンガスも斧を両手で振り回しながら盾で攻撃を防ぎつつトウカの戦いを眺めているんだから、似たり寄ったりだよね?別に大した事無いじゃないか。
ククールは後方支援の為に魔法を口ずさむのに忙し過ぎてこういうのがやれてないだけだろうし。
「ゼシカも魔法と鞭を使いこなしながら話してるよ?」
「……よく見たら分かると思うけど、あたしはアンタ達ほどダメージを与えられてないのよ」
「それは戦闘が仕事に含まれてる僕やトウカやククール、山賊だったヤンガスよりゼシカが強かったら……面目丸潰れだよ?」
衛兵が、何かあった時に現場に向かって、そこにいた女の子が衛兵より強いってことはあるわけないよね……ゼシカなら、そこまで強くなれると思うし、今も人によっては勝てると思うけど……。あ、僕も槍みたいにやや後方からの攻撃がメインじゃなかったら危なかったかもしれない。トウカが魔物を減らしてなかったら今頃全滅してたかもしれないし。
……‥ま、前衛で中衛の武器を振り回しているわけだけどさ。リーチが長いと攻撃を受けにくくていいよね。
ここにきて一気に魔物が強くなったからね。修道院跡地のレベルじゃない。特に攻撃が痛いのなんの。怪我をした瞬間にククールからホイミが飛んできたのも納得なぐらい、ドバドバ血が出る。なんかククールはトウカの回復に躍起になってるのが
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