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世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
CLANNAD 〜戦闘終了、その後とそして〜
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・・・・・」



蒔風が怒気をはらんだ声でぼそりと唸る。



「いいか?こいつらはな、舞台に立つことすらもままならなかったんだ。部活は廃部状態、相談できる友達はいねえ、経験も知識も何もねえ!でもそんな状況でも、こいつらは舞台に立ちたいっていう強い願いで動いた!そしてステージに立ったんだ!」

蒔風は自分でもなんでこんなことを言っているのかもわからない。情報が来たわけでもない。ただ、そんな気がしたのだ。

こいつらは、必死だったと。
彼らがその願いをかなえるために、走り回っていたことを・・・・



もしかしたら、彼はもともと知っていたのかもしれない。
その生きた証を、走り抜けた青春を。


「お前の言う世界は素晴らしいのかもな。でもそれは、こいつらのような奴の努力を踏みにじる行為だ!俺はそれを許さない。俺は銀白の翼人。俺の翼の司る人の想いは希望・・・・人の願いだ!」



グッと右手の拳を胸の前で握り、そして打ち払うように一気にその手を振り下ろす!

「開翼!!!!」




その瞬間





蒔風の背に、銀白の翼が現れた。






「銀白の・・・・翼人・・・・っ!」

「・・・・オレはお前を許さない。こいつらのためにも、絶対に、だ!」


ダンッ ギィン!


風林火山を構えなおし、蒔風が「奴」に迫る。

「奴」の体勢が崩れたところで蒔風が舞う。
その舞は華麗なる剣撃。

「いくぞ!鎌鼬切演武!!!」


ザアッ!


無数の斬撃が蒔風の廻す風林火山から放たれ、「奴」を追いこんでいく。
そしてその斬撃は一定の形をなす。

「鎌鼬切演武、四季早々「春」花吹雪!」

ザザザザザザザザザ、ズアッ!


「奴」の周りをぐるぐると、斬撃が取り囲むように、回りながら、迫っていく。
奴を取り囲む斬撃の円が、徐々に狭まり、奴を切り刻む。

「ぬ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

それは舞い散る花びらのように、キラキラと光りながら廻っていく。
その光景は攻撃の激しさが忘れられるような、美しい光景であった。


「がああああああああああああああああああああああっっっ!!!!!」

「奴」は斬撃の竜巻にのまれた。
「奴」が斬撃を受けるような甲高い金属音が聞こえてくるが、とてもじゃないが防ぎきれていない。


ズゥアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!


その斬撃も終わり、晴れた後に「奴」の姿が見えてきた。
満身創痍ではあるが、奴はいまだに立っている。


そこで蒔風は岡崎たちを覆っていた結界を消した。


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