第五十話 小沢中尉!体操を観るなら女子!!その九
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「小沢中尉のところに行くのだ」
「いいな」
「はい」
瞬は二人にもすぐに答えた。
「それでは」
「中尉は体育大学でごわしたな」
西郷が小沢の場所について言った。
「大阪の」
「はい、中尉は今訓練中です」
「大阪体育大学の協力を受けて」
東郷と山本は西郷にまた答えた。
「体操のそれを行っています」
「日帝衆一の体操選手として」
「さらに鍛錬を積んでいます」
「その腕を磨いています」
「では、でごわす」
西郷は二人の言葉を受けてあらためて瞬に告げた。
「大将、まずは体育大学にでごわす」
「行って参ります」
瞬は毅然と応えた、そのうえで。
天理から大阪体育大学に向かう、だが。
神殿を出て西郷達と別れ大阪に向かう車に乗るまでの道でだ、瞬は天理市を行き交う黒い半被の女の人達を見て従兵に言った。
「あの半被がですね」
「はい、天理教の半被でして」
「誰もが着るものですね」
「天理教のトレードマークです」
そのうちの一つだとだ、従兵は答えた。
「天理市でもそうですが」
「天理教ならですね」
「どの教会、布教所にもあり」
「着ているのですね」
「天理高校でも着ます」
「そうなのですね」
「はい、作者も着ていました」
実際にである。
「高校の授業や課外で着ます」
「用途は多いのですね」
「そうなのです」
「そして半被に書いてある文字は」
「前にですね」
「あれは」
「所属の教会等を書いています」
従兵は瞬にそのことも話した。
「それでどの教会の所属かわかります」
「それはいいですね、それと」
「他にもですか」
「作者先生が言われていた通りです」
瞬は礼儀正しいので作者をこう呼ぶ。
「奇麗な方が多いですね」
「天理教にはですね」
「とても、それと小柄な方も」
「どういう訳かです」
従兵は瞬のその疑問にも答えた。
「天理教の女の人は小柄な方が多いですね」
「実際にそうなのですか」
「作者の見立てですが」
だからあくまで主観である。
「小柄で奇麗な方が多いです」
「そうですか」
小柄な瞬は従兵の説明を聞いて少し嬉しそうだった。やはり自分が小柄であることを気にしているのである。
「誰もがという訳でなくても」
「そうした方が多い傾向が見られます」
「わかりました」
「そしてです」
従兵は瞬にさらに話す。
「心も奇麗な方が多いので」
「そのこともですね」
「覚えていて下さい、何しろこの作品の作者ですら笑顔で迎え入れてくれるのです」
指名手配犯的な扱いを受けていてもだ。
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