御使いのいる家 ぱ〜と2
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ってきた。
「ミツル!不燃物を回収ボックスへ送り届けて来たよ!それにしてもこの文明は資源の無駄遣いが多いね?この調子ではいずれ数多のマウンテンサイクルが築かれてしまいそうだ。まぁ、その規模になる前にドクトリンの怒りが爆発しそうな気もするけどね!」
「あー、容易に想像できるな。とはいえ、あいつも我が家の立派な粗大ゴミなんだが……」
基本的に、今のこの家ではアドヴェント以外の3人は単なる邪魔で小うるさい金食い虫である。いっそ名前を変えて「浪費のテンプティ」「残念のサクリファイ」「文句のドクトリン」とかどうだろう。俺としては全く違和感がない。
「じゃ、アドヴェントはコンロ掃除やっといて!油でギトギトだから!」
「了解した!コンロか……ふむ、汚れが堆積しているな。ブルーが見たら『料理人の聖域に何てことを!』とさぞ嘆いただろうね」
「誰だよブルーって?」
「私の部下だった男だよ。正義感が強く、イタリアンシェフとしてよくその腕を振るってくれた。食もまた生きているが故に感じられる喜び……彼の犠牲は今もこの胸にあるよ」
……そういえばこいつら、激おこ連合と戦争して負けたんだったな。ってことはそのブルーってのは御使い側の味方だった訳か。こいつらも色んなものを失って戦ってたんだなぁ。
「……アレ?そいつ何でお前の味方に付いたんだ?イタリアンシェフってことは地球人だろ。激おこ連合側につくのが普通じゃね?」
「私の『世界を救う』という理想の為に誘ったんだよ。勿論喜んで迎え入れてくれたよ」
「で、調子に乗って神になろうとしてフィーバーした挙句に5分でタコ殴りにされたの?なっさけない奴……」
「グッ………並行世界のアムロ君と同じことを……!」
そう、こいつの『至高神Z』とやらの天下はなんと戦闘開始から5分で終了してしまったらしい。それまでに散々の犠牲を出しておいて5分K.O.とか激おこ連合が凄かったのかこいつが弱かったのか分かったものではない。
聞いた話だと御使いは人としての死がなく「生きる意志」を失ったために、生命の輝き全開の激おこ連合とは根本的に相性が悪かったそうだ。おまけに神になる為に強引に色んな意志を取り込んだ結果、取り込んだ中でも謀反を起こされて計画はどんどん瓦解。昇った頂点から転げ落ちるようにしてここに来る結果になったことを考えるとダメダメな奴だと言えなくもない。
「加えて言うなら、アドヴェントの勧誘とは人間の精神に干渉して洗脳状態にすることです。結局それがZ-BLUEの感情を余計に逆撫でする結果になりましたし、何よりアドヴェントは人が死んでも生きても『喜び』ですから……」
「うわー、ないわー……他の連中をクズニートとか言ってたけど、ひょっとしてお前が御使いの中で一番クズなんじゃねーの?」
「ググッ………
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