34部分:第三十四章
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第三十四章
「太閤様防いでくれるんだろうな」
「期待してるけれど」
「このミサイルを全て防げると思うておるのか!」
しかし博士の悪役そのものの台詞が続いている。
「千発を超えておるのじゃぞ」
「千発でも二千発もじゃ」
「三千発じゃぞ」
「では三千発でもじゃ」
さりげなく突っ込みと訂正が行われた。
「このわしのバリアーにはミサイルなぞ効かん!」
「ふははははははははははは、どれもただのミサイルではないぞ!」
博士の非常識な言葉がまだ出るのだった。
「全てが核ミサイルじゃ。驚いたか」
「驚いたも何もどんだけ滅茶苦茶なんだよ」
「あれ一機で核ミサイル三千発!?」
ライゾウもタロも今回ばかりは空いた口が塞がらない。
「世界破壊できるじゃねえかよ、本当に」
「博士って嘘だけは言わないんだ」
「さて、どうやって防ぐのじゃ」
その無数のミサイルが大阪城に迫る中で博士の高らかな言葉が続く。
「これだけの核ミサイルを全て」
「むう・・・・・・」
「バリアーもただのミサイルなら防げよう」
博士はそこを指摘する。
「しかし核ミサイル。しかも三千発じゃ」
戦略潜水艦が百隻あってもまだ及ばない数である。
「防げる筈がないわ!一発で終わりじゃ!」
「終わらぬ!」
だがヒデヨシはそれだけのミサイルを前にしても同じであった。
「この程度。たかが核ミサイルでわしを倒せると思うておるだぎゃ!」
「ほう。では見せてみよ」
博士はガウォークの座席に腕を組み立ったままである。
「そのミサイルの防ぎ方をのう」
「見よ!」
ヒデヨシが己の胸の前で合掌してみせた。
「超絶覇道!神速裂光!」
いきなりその身体から凄まじい光を発したのだった。
そうしてその光が辺りを包み込み。あの三千発の核ミサイルが全て消え去ったのであった。残ったミサイルは一発もなかった。
「この通りじゃ」
「御主の最大奥義の一つか」
「まだまだあるがのう」
ヒデヨシは不敵な笑みと共に博士に応えた。
「じゃが今はこれを使ったのじゃ」
「そうか。しかしじゃ」
だがここで博士はヒデヨシを見て言うのだった。
「それだけの技を使えば只では済むまい」
「ふむ。わかっていたのか」
「三千発の核ミサイルを宇宙まで飛ばしそのうえで爆発させる」
瞬間移動させたうえでそうさせたのである。
「それだけのことをすれば只では済むまい」
「その通りじゃ」
そしてヒデヨシもそれを認めるのであった。
「その力がそのままわし等に加わりじゃ」
「ふふふ、面白いのう」
博士の知能指数二十万の頭脳はそれを聞いただけで何が起こるのかわかってしまった。
「ではまた新たな時代に移るのじゃな」
「その通りじゃ。ではその時代に行こうぞ」
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