暁 〜小説投稿サイト〜
剣士さんとドラクエ[
30話 道中2
[6/6]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話

 ゼシカが頬を染める勢いで演じて見せたトウカ。すぐにブルっと身震いしてみせたけど、ねえ……君、プレイボーイにでもなるの?

 ククールの客観視は……要らないと思うけどな。そういう人なんだと思って……。

 すると、それまで笑顔だったトウカがふっと暗い表情になる。俯き気味になって……怖い。まき散らされている雰囲気というか、オーラがどんよりしている。ねえ、いきなりどうしたの。

「イケメン羨ましい、何をやっても許されるんだから……なぁ、エルトにヤンガスにククール……」
「……トウカや、おぬし、美的感覚は大丈夫かの?」
「父上は母上の顔を見て育ったので大丈夫かと、陛下」

 さ、刺されるかと思った。イケメンとか、僕に限ってそれはない。トウカだって似たようなもので、美的感覚は人それぞれ。ククールに嫉妬するのは分からないでもないし、ヤンガスが見るからに力強い人だから、トウカの嗜好でイケメンなのは分かった。でも、隣のゼシカの顔を見た方がいいよ。思いっきりひきつってるから……。

「この見事なまでの童顔を見よ。この、十五、六に見られる悲しい十八歳の顔を」
「……悪くはないと思うんだが」
「そうか、ありがとう」
「トウカの兄貴はいつだって格好いいでがすが、どうしてそう、ネガティブになるでげすか?」
「ボクの振る舞いは人真似だからだけど。主に父上の子供時代。似合ってないでしょ?」

 ……ああ。なんか分かった。あの人ならしそうだ。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ