28話 加入
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ー何だけど……。作戦は僕が指定する。兵法も知ってるから説明するよ。……トウカだけは指定とか殆どしないんだけどね」
「ボクは大抵、先頭で魔物の群れに突っ込んで、単騎突撃しつつも一網打尽にするんだ」
「……あんたは真似しないでね、見てるの結構怖いから」
多分、この新しい仲間であるククールは見た目以上に面白い人で感情豊かなんだと思う。一見無表情だったり、妙にスカした笑み……っていうのかな、そういう表情でもよくよく目を見れば大体何を考えているか丸わかりなぐらい目が百面相だし。あとククールはトウカに異常反応する。まぁ、目の前で鉄格子引き裂いたり銅の剣を粘土扱いしてるのを見たらトラウマになるのもおかしくないけど。
「作戦は『命令させろ』、『ガンガンいこうぜ』、『バッチリがんばれ』、『じゅもんつかうな』、『テンションためろ』、『命大事に』……とかだね。だいたいそのままの内容。あと、使わないけど『俺に任せろ』、『いろいろやろうぜ』かな。あとトウカ専用に『単騎突撃』」
「…………、だいたい何をすればいいのかは分かったが、トウカは大丈夫なのか?」
「僕、一回だけトウカの代わりに『単騎突撃』したけど大丈夫な訳なかったよ……ただ、トウカ並みの機動力と攻撃力があるなら、まあ大丈夫じゃないかな。……そんな人がそういるわけ無いんだけど」
ああ、残念なことにトウカの力を、分かりやすく目撃したというのにこの人、まだ信じてない。トウカがめちゃくちゃ強いことを信じてない。トウカがこのメンバーの中でのメイン戦力であることを理解していない。ただの剣士だって思ってるでしょ?甘いよ、マシュマロみたいに考えが。
……トウカに限っては見た目とかは一切、強さの判断基準にはならないからなぁ。
「とりあえず、ククールは後衛で動きを掴みつつ『バッチリがんばれ』ね。ここらへんの敵は弱いから出番は回って来ないかもしれないけど……」
「……そうか。あんたたち強いからな」
「ヤンガスも強いけど、多分想像とは違うよ……」
武器を手にしているヤンガスを見て頷いているククールはやっぱり間違いなく勘違いをしている。
さて。ドニを抜けてその先にあるのはトウカ曰わくアスカンタ城。この辺りには他にパルミドとかあるんだけど近さを取ればそっちがいいみたいだからそこを目指そう。ドルマゲスの情報を得るために。
そうそう。結局マルチェロさんからは、引きつった顔で地図を渡された。それ以外に渡せるものがなかったみたいだ。……財政を圧迫して修道院の孤児たちに迷惑がかかったら、あんまり他人ごとでもなかった僕としては夢見が悪いから受け取った。トウカが精密なのを出してくれたから……僕が管理している方の「ふくろ」の肥やしになってるんだけど……。ねえ、この裏面にでかでかとモノトリアの紋章入
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