暁 〜小説投稿サイト〜
剣士さんとドラクエ[
24話 破壊
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 閉じ込められた檻の中、格子をぶつぶつと分析する声だけがこだまする。勿論ただの鉄の格子じゃないからだろうけど、何でやってるんだろう。分析したら破壊できるものならやってるんだけど。

「……これはボクの剣と同じ、魔耐金属。たしか、常時強制マホトーンだね……その上物理攻撃にも強い謎の金属だ」
「そういう技術は防具に生かせって思うけど、こういうのは何故か出回らないね……」
「……パワーバランスが崩れたり、犯罪者が蔓延るからじゃよ」

 会話は割とのんびりしている内容だけど……僕たち武器抜いてるからね。トウカは片手に大剣、僕は槍。ヤンガスは斧でゼシカは短刀。前髪でトウカの顔は見えないけど、相変わらず脱色状態のまま怒りのオーラは目視出来そうだ。……客観的には僕も似たり寄ったりなのは自覚してる。

「そうですか。ちなみに私の武器の金属はだいたいそれですので扱いはわかります」
「……そうか」
「私に魔法が使えなくなるというデメリットは効きません。むしろ武器を奪われた場合には相手の魔法を封じますからメリットですね……さてと」
「……牢を壊す気かの?やれるならばやってしまえ」

 それが出来るものならやって欲しいな……僕もヤンガスも試したけど出来なかった。びくともしないこの格子、……トウカなら破壊できるよね、そうだよね。その魔耐金属の大剣で是非ともね。

「これなら素手で可能かと」
「……え」
「……」

 これ見よがしに指の関節をコキコキさせてからトウカは、自信満々な宣言通り牢をいともあっさり、ぐにゃりと……曲げた。それはもう、ちょっと力を込めました、みたいな勢いで。……ねえ。出来るならそれ、最初からやってよ。

「……しかし、問題はあります。外に出ることは出来ません。……扉以外を通り抜ける際には雷撃が発生しますから」
「そうじゃな……それを無効にすることは出来ないのか?」
「私は魔法系統に弱いので……方法は探れますが、実行に移せません」

 何でそんな、修道院側しか知らない様な事知ってるのかな……。

 って、その雷撃が起こるの分かっててなんで手を突っ込むの!

「まぁ、こんな感じですが」

 捻子開けた格子に手を差し入れてさっと引いてみせた。トウカの手を掠めて雷撃が落ちる。青や黄色の雷が撒き散らされた。

「これの解決策としては格子全部か扉自体をぶち抜くことですが」
「……勿体は要らぬぞ」
「やれますが、相当大きい音を立てないと無理ですよ?流石に間違いなく人が来ます……。…………あれ、人が来ましたね。この足音は、ククールさんです」

 確かにコツコツと靴が鳴る音がしてきた。確かにこっちに近づいてくるのが分かった。……個人特定は勿論僕には出来ないけど。

「……よおし、あいつの目の前で格子を破
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