23話 嫌味男
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
を。
「……」
……で。今のこの、一応分かりにくい状況だったとはいえ冤罪にも程が有るこの状況はなんだろうね?なんか連行されて尋問受けてるんだけど。
私達は院長さんを守ったかもしれないけど、間違っても命なんて狙っていないんだけどな。どうすれば分かってくれるだろう。このエムハゲ……失敬、まる「てぇ」ろ団長だっけ?言い難い名前をした、赤い聖堂騎士さんの上司は。
あ、ちゃんとマルチェロ団長なのはわかってるよ?ただ、とっさにこの人の名前を口に出したらこな風に噛みそうだなって思っただけだって。うん、別に冤罪に苛ついて……破壊衝動を抑えてるわけじゃないよ。殴り飛ばしたいなんて考えてないよ。私は冷静だ、大丈夫。
モノトリアの名前を使わず、暴力も振るわず……ううん、思いつかないな。ま、牢に囚われても……何故か力がみなぎっている今、ぶち抜ける気がするんだけどさ。でもそれ最終手段だから。どうしようかな。
・・・・
「……」
「……」
「だから!あたしたちは悪くないって言ってるでしょ!」
「俺たちが」
「……あ、ヤンガスはちょっと黙ろうか。君が言うと脅しみたいだし」
「……分かったでがす、エルトの兄貴」
何がどうなってこうなった?ククールさんに言われた通りマイエラの院長の様子を見に行けば、案の定ドルマゲスが居るし、ドルマゲスがいなくなった瞬間に僕たちは冤罪で連行されるし。タイミング悪すぎだろとしか……言えない。
ここで下手に騒いでも駄目だけど、僕も出来るならこの馬鹿……じゃなかった、勘違い野郎……じゃなかった、エムハゲ……じゃないな、マルチェロ団長に文句を言いたい。でも文句ならゼシカが言ってくれてるからこれ以上言う必要が無いって言うか……何というか。言っても火に油注ぎそうだし……。
「取り敢えず私達を犯人に仕立てあげたいならご自由になさってくれて構いませんが、私達は犯人ではないので……真犯人をうろちょろさせたままにしておく団長殿が滑稽……いや、失礼。お考えがあるんでしょうね、崇高な無知ってやつですかそうですか」
「何言ってんの!その通りだけど!」
ちょっと、トウカ!何やってんの!こんな時に必要な冷静な貴族モードをどこにやったの!間違ってもトウカはこの状況で火に油を注いだり、言いたくても嫌味なんて言ったりしないと思ってたのに……!
この団長の事は確かに気に食わないけど、取り敢えず僕らを拘束するのは間違ってないんだから!まぁ、こっちの意見も少しは聞けって感じだけどさ……。
「しかし、あの状況で犯人はあなた達しかいない」
「魔法はなんのためにあるのでしょうね」
「あなた達が黙っているなら、こちらにも打つ手、というものが有りましてな」
「……」
ばたん、と扉が開かれ、二人
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ