32部分:第三十二章
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
子の力をのう!」
「いや、もう車椅子じゃねえからそれ」
「何なのかな、本当に」
ライゾウとタロの言葉こそ正論であった。
「何か両手からビームを次々に放ってるけれどよ」
「だからあれがレールガンらしいよ」
「それがか。あれがかよ」
「自衛隊にもあんな技術ないけれどね」
ある筈もないものだった。博士だからこそ持っている技術である。
「それをどんどこ撃ってるよな」
「台風をどんどん撃ってるけれど」
狙いは正確だった。一発も外しはしない。無数の攻撃を受けてさしもの台風もその動きを止めてきた。そうして遂に消え去ってしまったのだった。台風が消える時は実に呆気なくまさに雲散霧消であった。
その消えた台風を見てヒデヨシはどうしたかというと。特に何もなかった。
「ふむ。消えたか」
「言った筈じゃ。どうということはない」
またしても言い切ってみせる博士であった。
「この程度のものではのう」
「わしの生涯の強敵だけはあるだぎゃ」
なおこの場合強敵と書いて『とも』と呼ぶのである。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ