9話 悲壮感
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ン的なものがはたらくんだけどなぁ。今のトーポにそういうものは無さそうだ。
だいたい走っているトーポが若干楽しそうに見えたっていうか、遊び半分に見えたんだ。そんなトーポが私に感じ取れるほどの殺気を出してくれるわけがない。
「小動物相手に気配察知をやったことはないね。無理だよ」
「……諦めの早いことで」
呆れ混じりのエルトに溜め息まで吐かれてしまった。ヤンガスは既に探してくれているんだよ?私たちも早く探さないと。迷惑かけていられないよ。
「それじゃあ後で」
ひらりと手を振って、とりあえず前方にいるメイドさんにでも話を聞こうかな。……背負ってる剣とか、不審に思われなかったらいいなぁ。それと、この隻眼ルックが不安。いや、本当に今の私は隻眼なんだけどさ。厨二病を患って右目隠しているんじゃないし……。でも不審者度上がるよね?
・・・・
「そこのメイドさん」
「は、はいっ」
「ボクは旅人なんだが、連れの相棒の鼠がこの屋敷に走っていってしまってね。守衛には話を通して邪魔させてもらっているんだが、それらしいものは見なかったかな?」
男装したら少しだけ気持ち男前にみえる……と思いたい。全力で、当たり前だけど女顔の見た目だけど……半分しか見えない状況なら性別不詳になったから、フル活用させてもらう。断じてナルシストではない。わざわざそうなるように幼少期から頑張った結果だから。
……今は昔ほどやってるつもりはないけど、培ったもののせいでなかなか性別はばれない。高いままの声は魔導具で男声になっているから、うん。何とかはなってる。一応、見てるだけで不快な不審者には見えない……はず。頼むから悲鳴だけはやめて下さい。
あ、メイドさんの顔真っ赤。ごめんね……エルトなら本当に正真正銘のイケメン男子なのにね……。
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