ターン46 鉄砲水と毒蛇の神域
[6/16]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
デンサー、テラ・フォーミング、リミット・リバース……テラ・フォーミングを手札に加え、そのまま発動。デッキからフィールド魔法、ヴェノム・スワンプを手札に加える。そしてフィールド魔法発動、ヴェノム・スワンプ!」
流れるような動きでデッキを圧縮したかと思うと、得体のしれないフィールド魔法が発動される。殺風景な研究所がみるみるうちに毒沼に覆い尽くされ、半分枯れたようなねじれ曲がった木がニョキニョキと生えてくる。同時にかすかな霧が辺りを覆い、足元がぼやけてしか見えなくなる。
「ヴェノム・コブラを守備表示で召喚。カードを1枚伏せ、これでターンエンドだ」
ヴェノム・コブラ 守2000
「守備力2000か……僕のターン!」
現状の僕の手札では、このターンだけであの壁を突破することはできそうにない。ならここは大人しく守りを固めて、じっくりと腰を据えて戦おう。
「フィッシュボーグ−アーチャーを守備表示で召喚」
フィッシュボーグ−アーチャー 守300
攻守ともに300と低数値ながらも、緩い条件での自己再生能力を持つアーチャー。文字通り縁の下の力持ちともいえるこのモンスターを前に、なぜかコブラがにやりと笑ったのが気にかかった。とはいえ、今更モンスターを変えることはできない。
「これでターンエン……」
「ならばこのエンドフェイズ時、ヴェノム・スワンプの効果発動!互いのターンのエンドフェイズごとに、場のヴェノムモンスター以外の全てのモンスターに毒を植え付け、ヴェノムカウンターを1つ置く」
「!?」
足元から霧にまぎれて小さな蛇が忍び寄る。あっと思った時にはすでにその蛇がアーチャーに飛びかかり、矢を放つひますらなくその動力部に噛みついた。牙から分泌される猛毒が負荷を与え、バチバチと回路がショートを起こす。数秒の沈黙ののち、動かなくなったアーチャーが静かに足元の沼地に沈み込んでいった。
フィッシュボーグ−アーチャー(0)→(1) 攻300→0
「ヴェノムカウンターは1つにつき500ポイントモンスターの攻撃力をダウンさせ、この効果により攻撃力が0となったモンスターはその瞬間に破壊される」
「そんな、アーチャーが……」
コブラ LP4000 手札:3
モンスター:ヴェノム・コブラ(守)
魔法・罠:1(伏せ)
場:ヴェノム・スワンプ
清明 LP4000 手札:5
モンスター:なし
魔法・罠:なし
「私のターン。ヴェノム・スネークを召喚し、ダイレクトアタック!」
黒地にオレンジの縞が何本か入った大蛇が鎌首をもたげてこちらを威嚇した後、独の沼を保護色にして僕の足元まで忍び寄る。次の瞬間、その鋭い牙が骨まで噛み砕かんとばかりの力で足に食い込んだ。
ヴェノム・スネーク
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ