ターン46 鉄砲水と毒蛇の神域
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にはああ言ったけど、実際僕もそう思う。もっと実力で勝てないと、どんどん強くなっていく皆のレベルに追いつくことすらできやしない。もっともっと強くならないと、僕1人だけ置いて行かれちゃう。
そこまで考えたあたりで、突然気づいたことがある。どうして僕が、いくらあの不吉な夢を見たからと言ってそれを誰かに相談するよりもこうして夢で見た未来を変えるためにここに来る道を選んだのか。寮を出た時は僕自身が気づいていなかったけど、もしかしたらこの場でコブラを倒すことで他の皆に、そしてなにより自分自身に証明したかったのかもしれない。僕はまだ皆と一緒に戦える、こうして最前線に立つ実力があるって。
『心の闇がまた広がる……程々にな、マスター。止めろだなんてことは地縛神の私が言えた立場ではないが、その力の乱用は今マスターが手にしているはずの物すらこぼれ落とす危険がある。私もこの5000年で随分と丸くなったものだ、今の私にとってマスターの幸福こそが最大の望みなんだ。そのことだけは、心の隅にでも止めておいてほしい』
諭すような口調のチャクチャルさんの声に、どうにか感情の昂ぶりも収まって落ち着きを取り戻すことができた。そうか、これが僕にとっての心の闇、か。ここ最近の負け戦が、気づかないうちに僕を変化させていたらしい。
「すぅーっ………はぁーっ………よし、もう大丈夫。ありがとうチャクチャルさん、ヴェノミノンを守備表示に変更。さらにカードを1枚セット、モンスターをセットしてターンエンド」
毒蛇王ヴェノミノン 攻0→守0
コブラ LP1400 手札:2
モンスター:ヴェノム・ボア(攻)
魔法・罠:ダメージ=レプトル
1(伏せ)
場:ヴェノム・スワンプ
清明 LP300 手札:2
モンスター:毒蛇王ヴェノミノン(アリゲーター・守)
???(セット)
魔法・罠:グレイドル・アリゲーター(ヴェノミノン)
1(伏せ)
場:ウォーターワールド
「私のターン!ほう……面白いものを見せてやろう。速攻魔法発動、エネミーコントローラー!このカードは2つの効果から1つを選んで発動するが、私が選ぶのは2つ目の効果。ヴェノム・ボアをリリースし、このターンヴェノミノンのコントロールは再び私が得る!」
空中に巨大なゲームコントローラーが出現し、2本のコードがそれぞれヴェノム・ボアとヴェノミノンを繋ぐ。複雑なコマンドが打ち込まれると、まるで子供のおもちゃのようにぎくしゃくとした動きでヴェノミノンがコブラのフィールドに戻っていった。そしてコブラの墓地にはすでに無数の爬虫類族モンスターが存在することで、またヴェノミノンの攻撃力が上昇する。
毒蛇王ヴェノミノン 攻0→3500
「さらに魔法カード、ハーピィの羽根帚
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