暁 〜小説投稿サイト〜
異世界にて、地球兵器で戦えり
第七話 帝国の暴走と異世界の軍勢
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
に負傷したものと思われます。現在は意識不明との事のようです。」

「更に皇帝不在はまずいと判断したようで、モルト皇帝に変わり、新たな皇帝が即位したようです」

「その皇帝は?」

「ゾルザルという名の皇帝です。前皇帝のモルトの第1子であるようです。」

「その新皇帝は、どのような人物だ?」

「評価は低いですね。貴族や元老院からの評価は、暴君という名が似合う程の傲慢な人物です。これまで自分の思い通りにならなければ、無理矢理でも皇帝の息子という権力を笠にして、何でも通してきた男です。三年ほど前には、奴隷狩りという名目でゾルザル自身が軍を率いて、ヴォーリアバニーという種族を奴隷として多くを捕らえています」

「読めたな。つまりは……」

「権力の暴走です」

今まで我儘し放題の長男が、突然に最高権力者となって、自分の思い通りに事が運べると思い、色々と暴走しているのだろうと判断した。実際に秘書の説明以外に報告書を読んでみると、ゾルザルの取り巻きが、突然と出世して高い地位になったり、講和派の人間が突然と左遷されて、旧モルト家臣達でも主戦派が政治の手綱を握る立場になっているとの事だ。

「ゾルザルに暴走されて講和派の有力者が殺されてはかなわん。密かに講和派を援助するように伝えてくれ」

「よろしいのですか?」

「帝国の支配権全てを占領するだけの能力は我々にはない。帝国と譲歩する必要性もある。それに、我が国はファルマート大陸だけに目を向けるわけにはいかないのだ。」

まだアビス大陸の復興が進んでおらず、情勢もテロリストも活発的に活動しているので不安定な状況が続いている。そのため、アビス大陸の友好国の援助もしなければいけないので、ファルマート大陸だけに集中するわけにはいかなかった。

「新皇帝は主戦論者だ。何をしてくるか分からん。ファルマート大陸で占領している都市と拠点にいる三軍に、警戒態勢を厳にするように伝えろ」

「了解しました。」

ーーー。

アカツキ帝国は、しばらくの間は新皇帝の動きを探るべく様子を見る事に徹するのであった。それからしばらくして、異世界に侵攻した帝国軍と、その後の結果の情報が入手された。その情報は、帝国軍は異世界の軍勢に敗北して返り討ちにあい、異世界の軍勢にアルヌスが逆に占領された。そして、この現状を打破しようと、各国に対して連合諸王国軍を形成してアルヌスを占領している異世界の軍勢に戦いを挑んだが、結果は返り討ちにあって、連合諸王国軍は敗退した。

「周りの意見を真面に聞かない皇帝が、よく連合諸王国軍を形成するような交渉が出来たな?」

「ゾルザル自身は確かに無能で自分の取り巻きを優遇していますが、有能な旧モルト家臣も大多数はいますので。それに、帝国の予備兵力はかなりの数が
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ