第37話 剣の騎士 対 夜叉の姫君
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、大陸風のデザインが施された黄金の剣を肩にトントン叩きながらシグナムの動きを伺っていた
そしてシグナムとリオンの睨み合いは長くは続かなかった
「っ!!」
リオンは背後からの殺気に反応し、彼女は反射的に己が愛用する双剣を交差する形で背後から襲い掛かってきた敵の拳を防御した。そこに居たのは褐色の肌に白髪、蒼い装束を身に纏い、両腕に銀色の篭手を装備した男だった。だがその男は人間では無かった。なぜならその男の頭部には青い獣の、と腰の下から獣の尾が生えていたのだ。
その男はヴィータとシグナムにとっては援軍だったらしく、その声色には喜色が強かった
「「ザフィーラ!!」」
「無事か、2人とも」
「まだ戦闘中だけどな!」
「だが、おかげで助かった」
獣人の男の登場に鉄槌の騎士と剣の騎士は仲間の登場にわずかだが、心に余裕が生まれた。
しかし…そんな状況にも関わらず、それでも夜叉の姫君の表情に焦りの色は薄かった
「ふ〜ん?そこのお兄さんは“狼”なのかしら?」
「いかにも。我は“盾の守護獣”ザフィーラ!我が力は仲間と我が主のために振るう!」
「あ、そう。そっちが“狼”で“守護獣”なら、こっちもアンタに相応しい相手を出さないとね」
「なに?」
突然リオンの言葉に眉をひそめるザフィーラだったが、その答えはすぐに出た
「頼むよ!“銀牙”!!」
「グルァアアアアアアアアアアアアアッ!!!」
「っ!?ぐあ!!」
背後から獣の咆哮が響き渡り、ザフィーラは体制を整えようとしたが、遅かった。何故ならその獣は背後からザフィーラの首に牙を突きたてたのだ
「グゥォオオオオオオオァァアアアアアアアッ!!!」
「がっ!!」
「「ザフィーラ!!」」
獣はザフィーラの首に噛み付いたまま回転し、その遠心力を利用しながらビルの壁にめがけて彼の脳天に叩き付けた。そんな彼の惨状にヴォルケンリッターの日明治見た声が響いた。
「……うっ…一体……?な!?」
「グルルルルルル……」
叩きつけられたザフィーラは自分に不意打ちを着けてきた相手の姿初めて目にし、一瞬とはいえ目を奪われた。何故ならその獣は……
「“狼”だと!?」
しかもただの狼ではなかった。獅子や虎を上回る体格を持ち、穢れなど混じり気の無い新雪の如き白銀の毛で覆われ、爪も牙も鋭く、その獣が宿す蒼い目は王者を連想させるオーラが宿っていた
「そ、この子の名は“銀牙”。私の守護獣で相棒、そしてあの伝説の狼……“狼王ロボ”の血を受け継いでる戦士よ」
「ウォオオオオオオオオオオオ
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