機動戦艦ナデシコ
1303話
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グ……木星蜥蜴を倒した俺の機体がいきなり姿を現したり消えたり、後はコンテナにあるミロンガ改が姿を消したのも既に分かってるんだろ?」
「え、ええ。それは分かってたけど……でも、まさかそんな風に気軽に使えるものだとは思わなかったのよ。……それも魔法?」
「当たらずも遠からずってところだな」
エリナの驚きの声が部屋の中に響き渡る。
俺の触れた物が突然目の前から消えるんだから、それは当然魔法に見えるだろう。
しかもハルカもエリナも俺の特殊な能力で知っているのは魔法くらいしか知らないし。
実は他にも色々と特殊な能力があるんだが、それについては今話す必要もないか。
今はシャドウミラーの件で混乱している筈だし。
「その辺の詳しい説明は後でだな。それより、この本を片付けてしまうぞ。エリナ、手伝ってくれ」
「え? あ、ええ」
空間倉庫という能力に驚いていたエリナだったが、俺の声で我に返ったのか、部屋の中に入って本を集めては俺の方へと持ってくる。
それを目の前で空間倉庫へと収納すると、最初は驚くだけだったが、やがて非常に有益な能力だと察知したのだろう。色々と俺に聞きたそうにしている。
ただ、空間倉庫の能力について話しているような時間はあまりない。
いや、俺は別にいいんだが、ハルカとエリナが俺の部屋にやってきた理由の方を優先すべきだろう。
空間倉庫に関しては、後で色々と話す事も出来るだろうし。
……スライムとか見たら、どう思うんだな。
その辺が気にならないと言えば嘘になるが、後日の楽しみとしておこう。
ともあれ、部屋の中にあった本の類は全て空間倉庫の中へと収納される。
それを確認すると、俺達は本がなくなった事で広くなった部屋で落ち着く。
本来なら俺がベッドに座り、エリナとハルカは床に……と思ったんだがこれから真面目な話をするんだし、俺だけがベッドにって訳にはいかない。
かといって、椅子は1つしかないし……ま、床に座る形でもいいか。
そんな訳で、俺、ハルカ、エリナの3人はそれぞれ床の上に座布団を敷いて座る。
この辺、和風のナデシコならではだよな。
今まで俺が乗ってきた艦の殆どの部屋は洋風で、床に座るといった真似はしなかったし。
そうしてひとまず3人が床に座って落ち着いたところで、空間倉庫から取り出した紅茶を渡す。
「ほら、これでも飲んでくれ。……ま、本格的な紅茶とかじゃなくて悪いけどな」
誰に言われたのかは忘れたが、これは紅茶じゃなくて紅茶風飲料というのが相応しいらしい。
確かに本物の紅茶好きにとって、こういう缶とかペットボトルの紅茶ってのは我慢出来ないんだろう。
「ありがと。……ちなみにだけど、もしかしてこの紅茶って……」
受け取った缶紅茶を見て、ふ
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