27部分:第二十七章
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「戦勝国でも敗戦国でもないからだよ」
小田切君がその彼等に説明してきた。
「だからね。第三の立場の国々の人達ってことで三国人って呼ばれたんだ」
「ああ、それでか」
「それでなんだ」
彼等は小田切君の話を聞いてそれで納得した。
「それで三国人か」
「成程ね」
「この連中は勝手に戦勝国の人間と称してこのようにやりたい放題やっておった」
博士はこれまで彼等がいたその空間を見ながらまた説明してきた。
「当然わしの研究所にも雪崩れ込んで来たのじゃよ」
「それでどうしたんですか?」
「決まっておろう。全員実験材料じゃ」
小田切君の問いにあっさりと答える博士であった。
「そんなことは当然じゃ」
「当然ですか」
「そうじゃ。当然じゃ」
やはり博士にとってそんなことは何でもないことであった。誰を実験材料にするのも気に入らない相手ならばどうということはないのである。
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