第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
CLANNAD 〜邂逅〜
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えっと・・・」
「あっ、わ、私クラス委員の藤林 涼って言います。」
「あ、どーも。て、転校したての蒔風舜って言います。で・・・えっとあのぉ」
話しかけてきたのは、クラス委員であるらしい藤林という女学生だ。
きっと先生が言っていた子に違いない。
だがこの蒔風舜、なれない相手だと人見知りをする人間だ。
よって舌ももつれ、しどろもどろになる。
大丈夫かこの主人公。
しかしそれを抑えながらも、がんばってコミュニケーションに挑んだ。
でなければこの物語はおわる。
「ど、ども。よろしくお願いしますね」
「は、はい。よろしくお願いいたします」
「いやいやこちらこそっ!(ビシィ!)」
「ひえっ!?こっ、こちらこそ!」
どうもどうも合戦である。
しかも早速慣れてきたのか、蒔風は悪乗りまでし始めた。
人見知りはするものの、慣れるまでが早すぎる男である。
そうしたところで、一人の男子がやってきた。
「おい藤林。いつまでやるつもりだ?それと、こいつはおとなしめな奴だから、あまり大きなリアクションはとらないでくれ」
「・・・そうですの・・・えっと、名前は?」
「ああ、気にすんな。ただのこいつのアドバイザーだ」
「彼は岡崎朋也君って言います」
「どうも、岡崎さん」
「よせよ、同年代だろ?岡崎でいーよ」
名前を勝手に言われたことにたいした反応もせずに、岡崎という男は手をひらひらと振りながら自分の席に戻っていってしまった。
どうやら無意味なやり取りをしていた蒔風達を止めに来ただけだったらしい。
「藤林さん。わからないことがあったらよろしくお願いします」
「はっ、はい!まかして下さい!」
こんなやり取りで締めくくり、授業が始まり、昼休みになり、午後の授業が始まり終わり、放課後になった。
一日なんてこんなもんである。
「さぁって。どうしようかな」
帰りのHRが終わり、蒔風は自分の席で鞄の中をごそごそとあさってみた。
ちなみにこの鞄は蒔風がこの世界に来た時にすでに持っていて、勉強道具なども一通り入っていた。
用意周到な世界である。
ただ、教科書一式全部が入っていて異様に重い。
しかし見た目が普通なのは、カバンの中の空間歪んでるんじゃないだろうか?
そうして漁っていると、教科書などに押しやられて底の方に一枚の紙があった。
「入部届け?」
それは部活動に入るための申し込み用紙だった。
書き込むべきところにはもうすでに書き込みが済まされており、部活名の欄には「演劇部」と書かれていた。
・・・・・この部に向かえ、ということなのだろうか。
善は急げと演劇部の活動場所を探し出そ
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