第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
the days 崩壊 〜覚醒〜
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外れた者。あまりこのような言い方は好ましくないのですが、ようは異端者となった者。だからこそ。“No name”から少しでも逸脱したあなたならば、この鍵を受け取る事ができるはずです」
そう言って自称神(仮)が手を転がすように差し出すと、そこには一つのカギがあった。
物質に見えるけど、わかる。
これは、概念だ。
「この鍵はあなたの力の扉を開く鍵。細かい説明はやはり後でしますが、これでもしかしたら、あいつを倒すことができるかもしれません」
「はぁ・・・・・それは、非常に魅力的なんだが、大抵こういうものには代償があるものでしょう?」
「ええ、あなたがこの鍵を手にするならば、あなたは世界の理からの外れる、真の異端者になります」
「・・・・・」
「それでもいいならッ!?」
話が途切れた。
そりゃそうだ。オレは話が終わる前にその鍵をつかんだんだから。
瞬間、鍵は光を放ち、消えていく。
そしてオレの体の芯のほうから、カチリ、となにかが開いた音がした。
あきれたような声を出すしかない神様(仮)が頭に手を当てる。
「まったく、少しは悩まないのですか?」
「悩んだってしょうがねえよ、あいつは『世界を食らう』って言ってたんだ。多分あのままじゃよくわかんねえがみんな死ぬ。だったらよ、目の前にある可能性を、掴むしかないだろうが。
人としてだろうが生物としてだろうが世界の理だろうが、何からでもはじきやがれってことで。だけど、オレのこの最高にクソだけどもすばらしい世界は、守らせてもらうぜ」
「・・・覚悟の、上でなのですね」
「・・・・・・そんな大層なもんじゃない」
「ともかく、そうならばもうかける言葉はありません。」
「おう、あとで詳細な説明頼むな」
「もちろんです、では」
「ああ」
そして視界が戻っていく。
色々疑問はあるけど、それは後でということで。
さ・・・・地獄へ戻ろうか。
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影の男は蒔風を吹き飛ばした先の瓦礫の山を見て、これで終わりか、というような、少し残念そうな顔をしながら、腕を振るった。
すると男の体から体長二メートルほどの三匹の真っ黒な獣が現れる。
男がもう一度腕を振るうと、それが号令であったのだろう、三匹は一斉に駆け出し蒔風が埋まっているであろう瓦礫に猛然と迫って行った。
そして瓦礫に飛びかかり、その中に埋まる蒔風にその牙を突き立てようとしたところで
突如として三匹の漆黒の獣は黒い霧となって霧散した。
男の表情が変わる。
少し、身構える。
ガラガ
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