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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第52話 授業が眠たいのは万国共通
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にここまでされた経験はある訳もなく、少々戸惑ってしまうカイト。

「(……いや、だが。これ、そこまで難しいかな? 1年だから、数Tレベルだし……)」

 疑問に思う部分も多少なりとも出てきたのだが、ここは人間の学校ではなく、《陽海学園》
 だからこそ、あまり深く考えないようにした。



 因みに、カイト君がある程度学業が出来る理由をここで説明しておこう。



――……生前。

 というか転生前の話である。

 彼は、学業が疎かにし、それが顕著に現れでもしたなら(テストの点or成績の点)…… それはそれはまるで、阿修羅のような凶悪な教師(放課後の部活動の)に、グラウンドの済で精神的にも肉体的にもボコボコにされていた。……嫌ーな記憶がまだ鮮明に残ってるのだ。

 前世の記憶は 薄れてきていると言うのに……、こういった部分はどことなく覚えている様子だった。それが悪い事なのか、良い事なのかは判らないが……、現時点では良かっただろう。

 ある程度、勉強が出来て 困る事はない。ここにも、中間・期末テストはあるのだから。

 でも、あの頃は、出来るまでは地獄の様な日々。訴えられないか? って思う程スパルタだった――……と、カイトは思い出しながら、冷や汗をかいていると。

「(すごいねーカイト! ひょっとして、勉強得意?)」

 自分のすぐ後ろの席の月音が、声を掛けてきた。

「(………いやいや、別に難しくないだろ? 抜き打ちって訳じゃないし、普通に教科書見れば、公式も載ってるだろ? ……ま、勉強自体は基本嫌いだ。……でも、赤点は取りたくないから そこそこ頑張ってる、ってところだ)」
「(えーーっ!! 教科書見ただけで判るの? 十分すごいって! だって、オレなんか 教科書、数字と英単語の呪文にしか見えないんだし)」
「(それはそれは……。って、そこまで行ったら、ちょっとは、べんきょーしろ! つくね! 久しぶりに聞いたわ! その数字の呪文って表現!)」

 小声ではあるが、カイトと月音が、あーや こーやとやり取りしている間にも、授業は進む。

「じゃ次の問題は… 赤夜さんお願いね!」
「はいっ!」

 今度はモカが指名され、立ち上がり、黒板に公式等を使って次の問題をあっさりと解いてのけた。甲乙つけがたい。

「はい! 赤夜さんも完璧ね。よく出来ました!」
「おおおおお!」
「やっぱモカさんもすごーい!」

 そして、恒例行事なのか……、またまたクラスが沸いた。
 
「(ほら、つくね。……モカも、あーやって、ばっちり解いてるだろ? ちょっとは見習って、予習なりなんなりをだな……って、ん?)」

 モカの姿を見た後、月音の顔を見ると。

「(モカさん、スゴイ……)」

 
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