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ドリトル先生北海道に行く
第七幕その一
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                  第七幕  北海道の自然
 先生は札幌を楽しんだ後で、です。札幌駅に向かう途中で一緒に駅に向かっている動物の皆に言いました。
「札幌の後は夕張に行くけれど」
「今度はだね」
「あの街に行くんだね」
「それでまた食べて」
「観光も楽しむんだよね」
「そうするつもりだよ、ただね」
 ここでこうも言った先生でした。
「北海道は街や美味しいものだけじゃないから」
「ううんと、他には」
「他にはまだあるのかな」
「この北海道には」
「一体」
「アイヌの人達もいてね」
「アイヌの人達っていいますと」
 トミーはアイヌと聞いて先生に尋ねました。
「この北海道に昔から住んでいる」
「そう、その人達だよ」
「他の日本人とは民族が違うんでしたね」
「アイヌ民族なんだ」
 こうトミーにもお話するのでした。
「民族的にはね」
「日本人はおおむね大和民族ですよね」
「そう、大和民族は縄文人と弥生人の混血だけれど」
「アイヌ民族は確か」
「コーカロイドの血が濃いとも縄文系の血が濃いとも言われているよ」
「先生はアイヌのこともですね」
「本や論文は読んでいるよ」
 学者としてです、先生はアイヌの人達のことも本を読んだりして知っているのです。
「同じ日本にいる人達だからね」
「それで、ですね」
「ただ、民族が違うといっても」
 それでもともです、先生は皆にお話します。
「同じ国に住んでいるから混血はしているよ」
「そうなんだね」
 今度は王子が応えました。
「お互いに」
「そう、アイヌ民族と混血している人はね」
「日本人でだね」
「一つの特徴があると言われているんだ」
「その特徴は何かな」
「蒙古斑だよ」
 これだというのです。
「生まれた時から子供の時にあるね」
「蒙古斑っていうと」
「アジア系の人の特徴の一つでね」
「あのお尻の青い痣だよね」
「アジア系の人にはそれがあるね」
「そうそう、僕達にはないけれど」
 アフリカ系の王子やヨーロッパ系の先生やトミーにはです。
「アジア系の人にはあるんだよね」
「日本ではアイヌ人の血が入っているね」
「そのルーツにだね」
「蒙古斑があると言われているんだ」
「そうなんだ」
「そのことから見ると」
 大和民族とアイヌ民族はというのです。
「お互いにかなり混血しているんだ」
「そうなんだね」
「そう思っていいよ、アイヌの人達は日本人だよ」
 紛れもなくというのです。
「この日本にいるね」
「そうだね、日本もね」
 王子はここまで聞いて言いました。
「一つの民族の国ではないんだね」
「そうだよ、多民族国家だよ」
「そうだよね」
「その証拠の一つにね」
「?何かあるの?」
「皇室の存
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